台風27号、列島に接近へ 26号との違いは?
先週、台風26号が来たばかりですが、今度は台風27号が北上中です。日本列島への接近は、避けられない状況となってきています。
コースが似ているのは途中まで
台風26号、27号とも、発生したのはグアム・サイパンなどのマリアナ諸島。生まれてから成長期は、似たコースをたどりました。
ただ、26号は早めに東へカーブ(転向)して、伊豆諸島・関東地方へ進んだのに対し、27号のカーブは遅く、西へ大回りです。東から台風を押す、高気圧の張り出し方が微妙に違うためです。
27号は、大回りするぶん、沖縄や西日本でも大雨や暴風のおそれがあり、26号よりも広範囲で影響が出ます。
最新の台風情報:http://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/typhoon/
24日(木)にかけて沖縄付近へ進み、25日(金)には西日本の南へ。そのあと東日本付近を通って東海上へ抜けます。
なお、台風28号は、小笠原諸島に近づく恐れがありますが、その後は東へ遠ざかっていきます。
27号は、動きにブレあり
台風26号は、驚くほど、予測にブレがありませんでした。
ところが、27号はなかなか予測が安定しません。現時点の台風の動きが遅いため、周りの風に流され、動きがブレているためです。自転車で、スピードが出ていないと、ハンドルがぐらぐらして、進む方向がブレやすいのと似ています。目先のちょっとしたブレが、先々の大きなブレにつながっています。
コースは、本州南岸を進む可能性が高くなってきていますが、どこまで陸に近づくか、や、接近のタイミングは、進路が東に向き始めるまで、幅をもって見ておく必要があります。
勢力が落ちても大雨の危険は減らず
台風27号は、本州接近時の勢力は26号より落ちます。それでも台風ですので危険な風は吹きますし、また、注目したいのは、勢力が落ち始めることにより雨雲の形が変わって、台風中心の北側に雨雲が偏ることです。
台風が本州南岸を進むと、大雨を降らせる雨雲が陸地にかかった状態で、東へ進むことになります。
26号とは違う場所で災害
そして、台風27号と26号との大きな違いは、26号では起こらなかった場所で災害が起こるだろうということです。災害は、人の意識していない所を狙ってやってきます。今回は、竜巻被害が出るかもしれません。
災害が起こる場所は、非常に狭く、前もって絞り込むのは、残念ながら難しいです。備えることで対抗するしかありません。
自分の住んでいる所や行動をする所で、「もし今までにないような大雨が降ったら、何が起こる?」「その時はどう行動したら命が助かる?」。具体的にイメージして、できれば家族や身近な人と話す。それだけでも、いざという時の一歩目が変わってきます。