タイガースのロマインが1試合で全9ポジション制覇に挑戦
今シーズン限りでの勇退が決まっているタイガースのブラッド・オースマス監督が27日、何とも奇抜なプランを明らかにした。チームのユーティリティ選手であるアンドリュー・ロマイン選手を10月1日のツインズ戦で全9ポジションで起用するというのだ。
タイガースを担当するMLB公式サイトのジェイソン・ベック記者がツイッター上でオースマス監督のプランを報告している。
31歳のロマイン選手は登録こそ遊撃手だが、複数ポジションをこなせるスーパー・ユーティリティ選手だ。今シーズンは119試合に出場し、投手として1試合に登板するなど捕手以外の8つのポジションで起用されている。しかも2007年にプロ入り以降、マイナー、メジャーで複数のポジションをこなしてきたが、プロ生活の中でも唯一未経験なのが捕手だった。
スポーツ専門サイトの『The Score』によると、捕手出身のオースマス監督は今回のプランを今月初めから模索していたという。元々はプレーオフ争いに絡まないチームを相手に消化試合で実行するつもりだったようだが。なかなか実現できずにいた。28日にツインズはワイルドカードでプレーオフ進出を決めたということで、ようやく実現の運びとなった。
実は過去にも1試合で全9ポジションを制覇した選手は4人存在している。 第1号は1965年のブレット・キャンパネリス選手で、以降1968年のセザー・トバー選手、2000年のスコット・シェルドン選手、シェイン・ホルター選手──となっている。ロマイン選手が達成すれば17年ぶりの珍記録となる。
ちなみに2000年に達成しているホルター選手が当時在籍していたのがタイガース。しかも記録を達成したのは2000年10月1日のツインズ戦だった。オースマス監督のなんとも粋な演出が光る。