【かつらぎ町】ジブリ映画「となりのトトロ」に会いたくなる。近畿一の大樹「十五社の楠」で無病息災祈願
正月休み明けから、ぼちぼちと取材記事を書き始めておりますが、肩こり、目の疲れでスッキリしないスピカです。これではいい記事が書けない・・・ということで、県の天然記念物に指定されている、樹齢600年以上の大樹「十五社の楠」を眺めにやって参りました。
笠田小学校に隣接する細い道路沿いにあり、駐車場はありません。楠樹を見るだけなら、少し広くなっている道路脇に、1台は停車できるスペースがあります。
良いお天気で、空のブルーと太陽光を浴びた緑の葉のエネルギーを浴びて心地良さに包まれます。来て良かった。
1本の樹から張り出している幹、枝葉の範囲は、「十五社の森」と呼ぶにふさわしい迫力があります。
私は、かつらぎ町にJターンして1年半なので、「十五社」を「じごせ」と読むのを初めて知りました。
このクスノキは妙楽寺境内内にあり、江戸時代末ごろ、薬師堂や大日堂のほか、15柱の神をまつる十五社明神が鎮座しており、このクスノキは「十五社明神の樟樹」と呼ばれるようになったという。
妙楽寺のご本尊は薬師如来で、古来医薬の仏として、左手に薬壷または宝珠を持つ。クスノキは「薬の木」とする説もあり、「長寿の木」でもあり、古から民間に親しまれていたことが伺い知れます。
また、楠木さんという苗字の比率が多い地域は、和歌山県がトップだそうです。かつらぎ町では、およそ10人。紀美野町では、およそ30人。*名字由来netより引用
正面左横から上がれるようになっているので、上がってみます。
本幹の周り13.5m余り、何本もの幹に分かれて1本の大樹となっています。樹の周りを手で樹に触れながら、ゆっくりと1周歩くと、樹のものすごく大きなエネルギーが手足から感じられて、全身に行き渡る感じがします。
1周歩くと、こんな看板が倒れていました。危うく、のぼるところでした。
ジブリ映画「となりのトトロ」の棲家がクスノキの巨樹。
この樹の真ん中、のぼりたくなる。でも、ここは我慢、我慢・・・
木肌も角度や光の当たり方によって、面白く、見応えがあります。
600年以上も生きている、この大樹ですが、樹木医らの手によって、再生治療が行われたりしているそうです。地域の人に愛され、地域の人を見守り続けているような温かい存在に感じられました。
笠田小学校を見守るように立っているクスノキは、笠田小学校の校歌にも歌われています。
“大樹の樟よ わが庭よ/千年(ちとせ)の命 貴しと/十五社の森の下かげは/至誠(まごころ)の児童(こら)集うなり”
ただ、そこに在るだけで、命の尊さを教えてくれる。寒空の中、温かい気持ちになって、この記事を執筆しています。
新年を迎え、七草粥を食べ、クスノキに触れ、今年一年の無病息災を祈願することができました。現在、被災された皆様の平穏もお祈り致します。
【場所情報】
名称:十五社の楠
住所:和歌山県伊都郡かつらぎ町笠田東
アクセス:JR和歌山線笠田駅から徒歩約10分