いまだに耳慣れない「線状降水帯」・・・理解するヒントは暴走族!?
昨日5/27から、九州地方をはじめ各地で線状降水帯発生の可能性があると報道 されていますね。
みなさん、「線状降水帯って何?」と聞かれたらパッと答えられますか?
最近よくニュースなどで見聞きするものの、「台風」「地震」「津波」のようにその単語だけでパッとどのような自然現象なのか、そこから被害を出さないためにどのような防災対策をすべきなのかイメージがわきづらいなと感じている方は、私以外にもいらっしゃるのではないでしょうか。
線状降水帯は、使われはじめてから10年経たない比較的新しい気象用語です。
まだ耳慣れない「線状降水帯」について、私なりに解説してみたいと思います。
線状降水帯とは?
直訳すれば、
「線のような形をした、雨が降るところ」
発達した雨雲たちが線のようにずーっと繋がって、同じ場所に長い時間雨を降らします。
過去に線状降水帯が発生した時の図を見ると、確かに線のような形になっています。
雨雲が線状だとどうなる?
では、発達した雨雲が線のようになっているとどうなるのか。
暴走族さんたちでイメージしていこうと思います。
自宅の前を暴走族さんたちが通っていくとき。
確かに一時的に音が気になることもあるけれど、そこまで人数が多くなければしばらくしたら通り過ぎるのでそこまで困ることはないかと思います。
一方、ものすごい大群で何時間も何日も、
自宅の前を通るような状況となった場合は・・・どうでしょう?
さすがにちょっと、困ってしまうかと思います。
雨も同じです。
一時的に雨が降るだけであればそこまで影響はないけれど、1つの雨雲が通り過ぎてもまた次の雨雲、そしてまた次の雨雲・・・
と、ひっきりなしに続いてやってくるので、同じ場所に長期間に雨が降り続けると川や地盤が持ち堪えられなくなってしまうのです。
どんな被害が出るのか、そして被害を受けないためできることとは
線状降水帯が発生すると、とにかく同じ場所に大量の雨が降り続く。
このイメージがつけば、あとはどのような被害が出そうかは想像しやすいと思います。
雨が大量に降り続けることで、
・川の増水、氾濫
・低い場所の浸水
・地盤が緩むことによる土砂崩れ
などが起こることが考えられますね。
それに対する被害を受けないためにできることとしては、
<安全な場所にいる>
・浸水や土砂災害が起きそうな場所からは離れる
・家が安全ならば、どうしてもじゃない外出はしない
・川や用水路、アンダーパスなど水の被害を受けやすいところに行かない
<避難するならば>
・早めに動く(暗い時間や既に大雨が降りはじめてからでは逆に危険)
・両手をあけられる工夫をする(荷物はリュック・傘よりレインコート)
・長靴よりは普通のスニーカー(水が入ってきて歩行困難になります)
<お家にいることを選択するならば>
・水/電気/ガス/食料などのインフラ確保(バッテリーやガソリンなども満タンに)
・家の周りの側溝やベランダ排水溝などの掃除
などなど、できることはたくさんありそうです。
発生メカニズムなどや詳細定義はすっ飛ばし、とにかく線状降水帯の可能性があると言われたらどのようなことが起こりうるのか、私たちにはどのような対策ができるのか、にフォーカスしてまとめました。
稚拙な表現もありますが、少しでも参考になると感じてくださる方がいれば嬉しいです。
気象学の発展により、私たちはある程度前もって大雨や線状降水帯が発生する可能性を知ることができます。つまり、被害を受けないために準備をする時間があります。
自然現象のことをよく知った上で被害を受けずに過ごせるよう、うまく付き合っていきたいですね。
※本投稿はあくまで線状降水帯をわかりやすく説明するための独自表現のため、気象学プロの皆様、暴走族プロの皆様、どうか怒らずに暖かく見守っていただけると幸いです。