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防災士が解説!〜ハロウィンから考える防災〜

まこぴ防災士/防災アドバイザー

今日はハロウィン!

ここ数年で仮装して楽しむ文化が日本でもだいぶ広がり、子どもから大人までハロウィンイベントを楽しむ方が増えています。

わたしは最近は落ち着いてしまいましたが、

20代の頃にはガッツリハロウィンメイクをしたり、仲間とお揃いのコスチュームを着たりして六本木を徘徊したりしたなぁ(遠い目)

マナーは守りつつ、楽しいイベントは思いっきり楽しんじゃえ!が私の思想ではありますが、人が多く集まる場所に行くにあたり絶対に注意して頂きたいことがあります。

出典:デジタル大辞泉(小学館)
出典:デジタル大辞泉(小学館)

2年前のハロウィン。
2022年10月29日に起きた「ソウル梨泰院(イテウォン)雑踏事故」
韓国・ソウルで起きたこの事故を聞いた時の衝撃を覚えている方も多いのではないのでしょうか。楽しいはずのハロウィンイベントで、群衆なだれにより156名が亡くなる大惨事となりました(うち2名は日本人)。

また、日本で起きたものとして覚えている方もいるかなというのは
2001年7月21日に起きた「明石花火大会歩道橋事故」

花火大会当日の歩道橋で群衆なだれが起き、11名が死亡・183名が負傷しました。

群衆なだれはなぜ起きるのか

都市防災の専門家で東京大学大学院の広井悠教授によると、群衆事故が発生する要因は次の3つです。

①ハード面(場所が狭いなど)

②ソフト面(警備体制が不十分など)

③心理面 (人々がパニックになるなど)

出所)毎日新聞「「まだ大丈夫」群集心理の危険性 雑踏で事故が起きるメカニズム」(2022/10/30 21:15(最終更新 10/31 15:05))

https://mainichi.jp/articles/20221030/k00/00m/030/260000c

この恐ろしい群衆なだれ、実は、地震などの災害が起きた時にも発生すると言われています。特に都心の街中・駅や電車の中・劇場など

「スペースが狭い ×  人が多い」の要素が重なるところでは要注意。

ハロウィンなどのイベントであれば、そもそもあまりにも混みそうなところには行かない・主催者側が厳重な警戒管理体制と動線をしっかり確保するなどの事前対策が一定可能ですが、地震や災害は、自分がいつどこにいる時に発生するかコントロールができませんし、警備体制や交通整理などソフト面を発災後即座に整えてくれるという状況は考えづらいですよね。


もしも混雑しているところで地震などが発生したときにまずしてほしいのは、

深呼吸
まず自分がパニックを起こさないこと。パニックは伝染します

・スペースを探す

落ち着いて周りを見渡し、自分のスペースを確保する隙間がないかを確認する。人が多い建物で非常口などに慌てて駆け寄ると、人が殺到してかえって危険です。落ち着いて落下物から身を守りながら、柱や壁のそばで揺れが収まるのを待ちましょう

そして、もしあなたが出勤や遊びなど外出先で大きな地震が発生したとき。

無理に帰ろうとすること、とっても危険です。

例えば東京都心で大地震が起き、電車も止まってしまった中 徒歩で家に帰る状況を想像してみてください。あなただけではなく、大量の慌てた人々がなんとか家に帰ろうと殺到します。「狭い道 × 大量の人 × パニック」という群衆なだれを引き起こす要素が完全に揃っています。帰ろうとしたその道で、群衆なだれに巻き込まれて2度と帰れなくなってしまう可能性もあります。

「無理に帰ろうとしない」
人が多い場所で大地震が起こった時。これが一番の防災になるかもしれません。

防災士/防災アドバイザー

「10人10色のカラフル防災」をコンセプトに、防災を明るく楽しくHAPPYに届けています。 2020年防災士取得以来、SNS発信・防災イベント企画監修・セミナー・コンサルティング等実施。神奈川県茅ヶ崎市&岩手県陸前高田市で2拠点生活。Instagramで防災情報発信中!

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