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【京都市中京区】京都で一番短い商店街?四条河原町の花遊小路商店街

まーちコーディネーター/ライター(京都市)

京都コーディネーターのまーちです。

私は生まれも育ちも京都ですが、毎年のように「京都にもこんな場所があったんだ!」と新たな発見があります。
コロナで海外旅行はもちろん国内旅行さえ行きにくい時期を経て、「いつどこを歩いても古いものや新しい発見があるのが京都の街の魅力のひとつだな」とここ数年改めて感じています。

さて、今回は四条河原町近くの花遊小路(かゆうこうじ)についてご紹介します。こちらも私が最近改めて気づいた京都らしいスポットです。

京都のメインストリートの四条通から新京極アーケードへ入ると、東側に漢方薬で有名な坂本漢方堂があります。その先にある台湾カステラ屋さんを右に曲がると細い路地が見えてきます。市内に住んだことがある方、いや観光客の方でも一度は通ったことがあるかもしれません。

上を見上げると、花遊小路の看板が。
上を見上げると、花遊小路の看板が。

細い路地にお店が並んでいます。
細い路地にお店が並んでいます。

実はここは新京極商店街ではなく、花遊小路(かゆうこうじ)商店街という、とても小さな商店街なのです。現在は30軒弱の飲食店や雑貨店などがあり、先日ご紹介したタイ料理の「ChangNoi」もこの商店街の中にあります。

おそらく小学生の頃からこの界隈を歩いているはずなのですが、この路地が新京極ではなく単独の商店街というのは今年初めて気づきました。なお、商店街のサイトによると、京都一(もしかすると日本一)小さな商店街?と書いてありましたよ。確かに早足で歩けば1分ほどで通り抜けてしまうほどの小さな商店街です。

新京極から花遊小路を進むと、花遊小路の看板が見えてきました。かつては、この辺りに大きな金蓮寺(こんれんじ)というお寺があり、その一角にあった塔頭の梅林庵跡地に明治時代「花遊軒」という精進料理店が商いをしていたそう。その後、花遊軒近辺の再開発が始まり、大正元年頃に花遊軒にちなんだ小路ができ、その後は商店街になったそうです。昭和の時代には和装関係の流行りの品々が揃っていたようで、役者さんや芸舞妓さんも多く通う場所になっていたとのこと。商店街を抜けたあたりには柳もあり夕方になると少し艶っぽい雰囲気もある路地なのは、その頃からの名残りでしょうか。

四条通へ抜けるアーケードの配色はレトロな雰囲気。
四条通へ抜けるアーケードの配色はレトロな雰囲気。

四条通から入る際は、こちらが目印。花遊小路へ直接入ることができます。
四条通から入る際は、こちらが目印。花遊小路へ直接入ることができます。

早足で歩くと見逃してしまいそうな、小さな看板。
早足で歩くと見逃してしまいそうな、小さな看板。

裏手にも看板がありました。
裏手にも看板がありました。

ここを抜けると四条通への近道になりますね。
ここを抜けると四条通への近道になりますね。

老舗うなぎ屋「江戸川」があったり、タイ料理やハンバーガー店もある花遊小路。とても小さな商店街ですが個性が光るお店が多い印象です。個人的には奄美大島の鶏飯(けいはん)と丹後のお魚が食べられるお店が気になっているので、来年はぜひ行ってみたいと思います。
皆さんも新京極や四条河原町周辺でのお買い物やランチと合わせて、改めて小さな商店街「花遊小路」を訪れてみてはいかがですか。

花遊小路

京都市中京区新京極四条上ル中之町

出典:花遊小路商店街

コーディネーター/ライター(京都市)

京都生まれ。2014年より京都観光サイト運営を担当し京都観光や地域情報の発信を始める。およそ10年の東京生活を経て京都へUターン。現在は京都暮らしを満喫しつつ「京都コーディネーター」として京都観光事業、京都暮らしの相談対応、京都への新規出店アドバイスなどを行なっています。京都ならではのスポット、グルメ、伝統工芸、アート、自然など、京都の街の魅力を発信していきます。

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