中高生へは月額7178円…子供へのこづかい額の実情
他世帯の実情がつかみにくいお金関係の話の筆頭に挙げられるのが、子供のこづかい額。定期的に子供にこづかいを与えている世帯はどれぐらいあって、その額はどれほどなのだろうか。ソニー生命保険が2023年3月に発表した調査結果「子供の教育資金に関する調査2023」(※)から、その実情を確認する。
次に示すのは高校生以下の子供と同居している保護者に限定した、その子供へ定期的にこづかいを与えている人の割合。原文では「こづかいに支出」との表現だが、実質的に定額制のこづかいを与えていると解釈している。なお、これに該当しなくても、子供にこづかいなどを一切与えていないのではなく、子供に何か欲しいものがあれば直接買い与えていることで代替していると思われる。
全体では49.2%の保護者が、子供に定期的にこづかいを与えている。子供の就学段階別では幼い子供ほど値は低く、未就学児では20.6%に過ぎないものの、中高生では81.0%にまで達する。こづかいを与えて子供の自由裁量で買い物をさせることは金銭感覚を養ったり、買い物の経験を得たりする観点では教育の一環となるが、一方で無駄遣いや紛失などのリスクも生じる。幼い子供ほど値が低いのは、その時分ではまだリスクの方が大きいとの判断の結果だろう。
それでは子供は具体的にどれぐらいの金額のこづかいを与えられているのか。
全体平均では4803円。こづかいを与えている人の割合同様、子供の就学段階別では幼い子供ほど額は少ないものとなり、未就学児では月額1300円でしかない。中高生になると7178円となり、5000円を超える。
今件は平均値で、実際には世帯の家計状況や教育方針によって、大きな差が出てくるはず。参考値程度に見るのが無難だろう。
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※子供の教育資金に関する調査2023
2023年1月26日から27日にかけて、大学生以下の子供がいる20歳以上の男女を対象に、インターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000人。保護者の男女別、子供の男女別、子供の通う学校(未就学、小学校、中学校・高校、大学・短期大学・専門学校・予備校)別でそれぞれほぼ均等割り付け。調査協力会社はネットエイジア。
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