【伊勢市】「落書きのつもりで楽しもう」仏像や野口みずきさんも展示 伊勢シティHで「今井英一遺作展」
昨年春、86歳で他界した今井英一さんの遺作展が、吹上1丁目の伊勢シティホテルで開催中です。10月6日まで。午前10時~午後5(最終日3)時。
今井さんは、小学校教諭を定年退職後、伊勢型紙と木版画の創作活動をする傍ら、指導者としても活躍しました。「作品は過程。失敗をそのまま出せばいい。落書きのつもりで気楽に楽しもう。格好つけるな!格好つけると気持ちが逃げる」が信条。同展は「先生の作品を多くの人に見てもらいたい」と教え子を中心に声が上がり、遺族が企画しました。木版画を習っていた70代女性は「『下手でいい。左手で絵を描くほうが味がある。うまく描こうと思うな』と。自由に描かせてくれました」と回想します。会場には自画像をはじめ、宇治橋や十一面観音、アンディ・フグ、高橋尚子さん、山寺など28点を展示します。
自画像です。遺族によると「よく似ています」との返事でした。
「干し柿」は伊勢型紙と木版画の両方あります。
野口みずきさんです。彼女の特徴をよくとらえて表現しています。
妻の昌江さん(81)は「アトリエにこもって、根気よく制作をしていました。欲のない人。会期中はできるだけ、在廊する予定です」と話します。
どの作品も緻密で、どことなくユーモアがあり、作者の人柄がにじみ出ています。芸術の秋。一度、足を運んでみませんか。
- 「今井英一遺作展」
- 日時:~10月6日 午前10時~午後5(最終日3)時
- 会場:伊勢シティホテル2階
- 住所:伊勢市吹上1-11-31
- 連絡先:0596-28-2111(同ホテル)
- 駐車場:あり
- アクセス:近鉄宇治山田駅から徒歩5分