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【2023年事始め】終活だけじゃない!安心して生きるために始めたいデジタルエンディングノートのすすめ

noporin家電ライター・ブロガー

新年早々、エンディングノートとは縁起でもない、と思いますか?
これは決して遺言ではなく、家族で助け合って暮らしていくために「日々更新していく」家族活動ノートなのです。

合言葉は「今意識を失ったら困るのは何?」

エンディングノートの記入を考えたのは、年齢的にそろそろ?と思ったからではありません。

コロナ禍となり、入院してろくに話す間もなく最後を迎える事例も多く、自然災害より、交通事故より、「明日、いや、今突然家族と話すことができなくなったら?」と考えた時、「それはヤバイ!」と即準備に入りました。

恥ずかしながら私は、ちょっと前まで夫の職場の緊急連絡先すら知りませんでした。
病欠連絡などはすべて自分で連絡していたし、意識を失うことなど想定していなかったからです。

夫にも「私が入院で意識不明になったら何に困る?」と聞いたら、「どこの入院保険に入っているか、貯金してる口座もキャッシュカードも全然わからないし、君の職場の誰に連絡とればいいの?」と。お互い様である。

家族が明日入院したら、完璧に手続きできますか?
家族が明日入院したら、完璧に手続きできますか?

そもそも「もしもの時」の定義は必ずしも死亡することだけではありません。
家族が緊急入院したり、事故で意識不明になったりした時、家族の代わりに仕事先への連絡や保険の手続きができますか?
家族が休職・退職で給与が支払われない間、家族の口座間で預け替えしたりATMでお金をおろしたりできますか?

エンディングノート=終末期の医療、財産分与、誰に訃報を連絡するかなどの遺言イメージですが、まずは生活上の緊急連絡リストと考えれば、病気・事故・災害時の連絡も慌てないし、引越しする時の手続きのToDoリストも兼ねられます。

「お金のやり取りが発生する」ものの情報共有が最優先

今や預金通帳や印鑑もなし、カードの明細もWebで、他人が利用サービスの実態を把握することは非常に困難な時代。仮想通貨やFX口座なんて存在すら気がつかないでしょう。

本格的なセキュリティがかかる有料デジタルエンディングノートアプリもいろいろありますが、まずはWord・Excelでサービスをリストアップして、現在利用しているサービスの内容や個数の把握から始めるのが簡単でおすすめです。

なんならスマホのメモ機能からスタートするのも全然ありです。

もう使わなくなったサービスの退会・整理にも役立つし、将来ID管理アプリを選ぶ際の基準にもなります(アプリによって管理可能なジャンルや個数制限などが違う)。

私は、最初Excelで以下の3つのシートに分けてリスト化しました。

リストアップの一例(データはサンプルです)
リストアップの一例(データはサンプルです)

・緊急連絡用:運転免許証番号、健康保険証控え、クレジットカード、生命保険、銀行口座、公共料金、携帯電話関連
・有料会員:各種サブスク、有料会員サービス、レンタルサーバー(ドメイン管理)など、月額・年額料金が自動引き落としされるもの
・無料会員:通販サイト、メルマガ登録、その他Webサービス会員登録

ID・パスワード、解約方法を記載し、ファイルにパスワードをかけて保存。
クラウドストレージに自動バックアップもかけて、スマホからの閲覧やPCの故障・買い替えにも備えています。

とにかく大事なのは、このリストを家族がいつでも見られるようにすること
できればクラウドの共有スペースで同期しておき、家族に共有することで、自分以外のスマホやPCからアクセスできるようにしておきます。

このリストをつくることで、使わなくなっていたサービスをいくつも退会し、メルマガも配信停止整理して、広告メールがめっきり減って、それだけでも作った価値がありました!

セキュリティが不安な場合は、登録サービスの名前とIDだけの記載でもかまいません。
少なくとも、使わなくなったサービスの料金を家族に支払わせることがないよう、「なにをどんなふうに解約すればいいか」を共有しておくことが重要です。

中には家族には知られたくないサービスの利用もあるかもしれませんね。
それはリストに載せなくとも、今のうちから、定額利用ではなく都度課金(プリペイド利用)にしておけば、もしもの場合も家族に解約させるなどの醜態をさらさず、本当の意味で墓場まで持っていけるかもしれません。

デジタルで残す意味と紙で残す意味

まずデジタル化のメリットは紙と違って編集や削除が簡単。日々のメンテナンスが楽なだけでなく、下記のようにメリットもたくさん。

・画像・動画でも残せる
・判別しずらい半角英数("0" と”o"など)も拡大確認できる
・コピペで入力ミス防止
・最終更新日時がタイムスタンプでわかる
・クラウドに預けて他のデバイスからも見られる
・災害に強い(クラウドにバックアップ時)

一方で、紙で残す意味も変わらずあります。
・デバイス故障・バッテリー切れでも確認可能
・家族誰でもすぐに見られる

デジタルで残していても、やはり紙ベースでも最低限家族共有しておかなければいけない緊急連絡先と、スマホとPCのログイン情報のバックアップをしておくと安心。

職場や学校の緊急連絡先程度なら、紙の方が子供でもすぐに見られるし、開きながら電話もできて便利です。

私も紙のノートには、職場の緊急連絡先の他、パソコンの起動パスワードと、デジタルエンディングノートファイルの保存場所、PCが開かない場合のクラウドへのアクセス方法だけを書いて「ここを読めばわかります!」と記しました。

PCを開ければ、SNSにも自動ログインするので、もしもの時はフォロワー宛てに訃報も打てます。
撮りだめた写真や動画もアクセス出来て、パソコンそのものがほぼ私のすべて、「デジタル遺品」なのだから。

とはいえ、普段の生活では家族にロック解除方法を伝授するのに抵抗ある人は多いでしょう。その場合は鍵をかけるなり、ページを袋とじにして「見たらバレるんやで?」と自衛策をとるのも手ですが、あまり過剰防衛すると信頼関係が崩れる、かも?

例:MUFG「わが家ノート」アプリでは家族を招待することで、一緒に編集・情報共有できます。
例:MUFG「わが家ノート」アプリでは家族を招待することで、一緒に編集・情報共有できます。

最後まで完全にプライベートを守りたいのであれば、最初から家族一緒に編集・共有できるエンディングノートアプリで記録するのもいいですね。

せっかく新年の目標を立てるなら、今年も家族が安心して暮らせるように、防災グッズや備蓄品を買いそろえるのと同じノリで、アクティブエンディングノート作りに取り組んでみてはいかがでしょうか?

家電ライター・ブロガー

さそり座O型。静岡県浜松市出身。家電量販店が夢の国より大好きなレビューブロガー。通電するのものとTEAM NACS と星野源に萌える、「通電NACS源クラ女子」。家電をスペックで語るより、使う人にどんなライフスタイルを与えるかを大切に、思いのたけを発信しています。

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