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不安が持続すると不安障害に!?日々のストレスを受け流す方法について解説

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

不安障害は不安や心配が過度になり過ぎて、日常生活に支障をきたす病です。

不安障害を引き起こす原因ははっきりとしていませんが、遺伝、環境、性格、脳の働きなど複合的な要因で発症すると考えられています。

不安障害を発症しているにもかかわらず、適切な治療をしないでいるとアルコール依存症やうつ病などを併発してしまう恐れもあるため、不安な気持ちが長く続いている場合は早期に医療機関を受診することをおすすめします。

強い発作や身体的な症状はなくても、常に漠然とした不安や焦燥感、恐怖、自責の念などに苛まれている場合には、他の物事に対してやる気が出なかったり、うわのそらだったりで、ミスや失敗が増えたりするかもしれません。

まずは、自分がどのような状況にあるのか、また休養や治療が必要な状況にあるのかを医師に診察してもらうことが大切です。

ストレスを受け流すには?

不安障害を患う一因として、日々のストレスが影響していると言われています。

ストレスはゼロにすることができないため、上手に受け流すしかありません。

そのためには、ストレスを引き起こす事態は避けられないことを、事前に認識しておく必要があります。

ストレスが引き起こった際に「想定内」であれば、心身にかかる負担は軽減されるハズです。

何事も「想定内」として乗り越える順番は以下の通りです。

①ストレスを予期しておく

「仕事中に邪魔が入るだろう」

「あの人がいるといつもグチばかり聞かされる」

「プレゼン前は緊張するだろう」

②ストレスを引き起こす事態が起こった

「仕事中に電話が鳴った」

「グチが始まった」

「緊張してしまう」

③ストレスが想定内で収まるため、乗り越えやすくなる

「やっぱり」

「そうなると予想していた」

「こうなることもある」

④ストレスが起きた時の対処法を考える

実際に起きたストレスに対して、どのように対処すれば良いのかを考えておくと、さらに安心につながります。

不安を感じやすい人は「どうしよう…」「こわい」などと思い悩んでしまう傾向がありますが、そのように感じた理由と対処法を考えておくだけで、ネガティブな感情は軽減されます。

不安が持続してしまうと…

「ささいなことが心配でたまらない」「何かに対して焦燥感がある」「何もかもが不安で仕方がない」というような症状がある場合は、メンタル面において追い込まれている状況だと言えますので、注意が必要です。

自分が何に対して不安を覚えているのか?については、先々の将来のことなど、漠然としたことが多くあります。また、不安の対象があり過ぎて、何に対するネガティブな感情なのかが混沌としていることもしばしば…。

そのような場合には、医師と相談の上でカウンセリングを受けるなどして、状況の整理をしていくのも良いでしょう。

ただ、自分に向き合う機会が増えることで、心に負担がかかってしまうこともあるため、つらいと思ったら医師に相談の上、回数を減らすか継続するかを検討するようにしてくださいね。

不安障害について正しい知識を持ちましょう。

近年、心の病は増えてきていると言えます。

しかし、心の病は周囲からしんどさが理解されず、「なまけ」や「あまえ」などと誤解されてしまうこともあります。

家族や周囲の人は、患っている人のつらさを理解するためにも、まずは病気について正しい知識を持つことが大切です。

・家族や友人

本人にとっては最も近しく、一番味方になってほしい存在です。

話や訴えをしっかりと受け止め、寄り添うことが大切です。

・学校や職場

本人が仕事をしていく上で、理解と協力が求められます。

本人がしんどくならないよう、環境の整備や改善、また業務量の調整など、積極的に取り組むことが必要です。

・治療について

医師から処方された薬を、正しく服用するようにしましょう。

途中で止めたり、量を自分で変えたりせず、必ず医師の指示に従うようにしてくださいね。

どのような病でも、一人で治療に臨むことは困難であり、家族や周囲のサポートはマストだと言っても過言ではありません。

患者さんの中には、自分が病を患っていることを周囲に隠そうとする方もいますが、定期的に通院をしたり、場合によっては時短勤務や休職をしたりすることになった場合には、隠し通せるものではありません。

さまざまな事情により、どうしても自分から切り出すことが難しいという場合には、信頼のおける人に同席してもらうことや、医師の診断書を見せながら説明することなどが必要だと言えます。

また、一部の地域に限られますが、医療従事者が患者さんの依頼でご家族や職場に病状を説明するなどのサービスを展開している組織もあるようですので、利用を考えてみるのも良いかもしれませんね。

まとめ

今回は不安障害を患わないためのストレスを受け流す方法と、周囲の協力体制に関して解説してみました。

日頃から不安障害についての正しい知識を持つことで、自身の体調や周囲の異変に気づき、あなたやあなたの大切な人を守りましょう。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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