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「日本」国際戦王者復活なるか。日中韓団体戦で井山裕太四冠、強豪を撃破し4連勝 優勝へ大きく前進

内藤由起子囲碁観戦記者・囲碁ライター
団体戦で4勝挙げた井山裕太四冠。2021年11月29日、東京・日本機院=筆者撮影

強い、強い、井山裕太四冠。その圧倒的な勝ちぶりに囲碁ファンは溜飲を下げている。日中韓勝ち抜き団体戦「農心辛ラーメン杯」(韓国棋院主催)で、井山四冠が4連勝し日本チームの2位以上を確定させた。2005年以来の悲願の優勝に向けて大きく前進した。

国際棋戦で日本勢の優勝が見られなくなって久しい。メジャーな国際戦(個人戦)は2005年に張栩九段がLG杯世界棋王戦で優勝して以来ないし、団体戦(農心杯)は2005年の優勝1回きり。そのあとはずっと中国韓国に遅れをとり、3位が定位置。苦しい時期が続いている。

農心辛ラーメン杯は、日中韓の勝ち抜き団体戦だ。

各国5人ずつエントリーし、今回はまず韓国と日本の芝野虎丸王座が対戦し、韓国の勝ち。

次に韓国は中国と対戦し、中国が勝ち。今度は忠告と日本の許家元十段が打って許十段が勝ち。というように、勝ち残りで次々打っていって、最後に勝ち残ったチームが勝ちという勝負だ。

国際棋戦で結果を。これは日本勢の悲願であり、井山四冠はプロになりたてのころから「世界戦で活躍する」ことを目標にしている。国際戦で何回か優勝はあるものの、メジャーな棋戦ではLG杯準優勝(2018年)が最高。あと一歩で逃している。

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囲碁観戦記者・囲碁ライター

囲碁観戦記者・囲碁ライター。神奈川県平塚市出身。1966年生。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。お茶の水女子大学囲碁部OG。会社員を経て現職。朝日新聞紙上で「囲碁名人戦」観戦記を担当。「週刊碁」「囲碁研究」等に随時、観戦記、取材記事、エッセイ等執筆。囲碁将棋チャンネル「本因坊家特集」「竜星戦ダイジェスト」等にレギュラー出演。著書に『井山裕太の碁 AI時代の新しい定石』(池田書店)『囲碁ライバル物語』(マイナビ出版)、『井山裕太の碁 強くなる考え方』(池田書店)、『それも一局 弟子たちが語る「木谷道場」のおしえ』(水曜社)等。囲碁ライター協会役員、東日本大学OBOG囲碁会役員。

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