｜THE KITCHEN PLAT FORMに込められた意味

　今年4/1にオープンした「THE KITCEN PLAT FORM（ザ・キッチン プラットフォーム）」はパティスリー、グロッサリー、カフェ、レストランの他、料理の撮影や料理教室も可能なレンタルキッチンスペース、一定の経験がある料理人がさらにレベルアップを目指すためのスタジエ（研修施設）などがあり、食に携わる様々な人々が集い、多様で多彩な食のサービスを提供しています。

　「作る」「学ぶ」「食べる」「楽しむ」「体験する」「はじめる」「共有する」など、地域の食文化のメルティングスポット（るつぼ）であり、ここから派生する様々なカルチャーを地域の人々と共に作り上げていく場であります。しばしばTHE KITCHEN PLAT FORMを略して「THE」と呼ぶのですが、これは日本の「座」とも掛けています。

　「座」は平安時代から戦国時代まで存在した商工業者や芸能者による同業者組合。貴族・寺社などに金銭など払う代わりに営業や販売の独占権などの特権を認められたいわば経済特区のようなもの。やがて楽市・楽座に代表されるように、ここから新たな経済やカルチャーが起こったイノベーティブな場でもあったのです。

｜劇場型レストラン～THE RESTAURANT

　様々な想いを受けて誕生したTHE KITCEN PLAT FORM。以前からこの噂を聞きつけていたので、オープンするやいなや私も馳せ参じました！

　既にアンテナの高い人達の間では話題になっているようで、ランチもディナーもなかなかの混雑ぶり。店内は、4人掛けの円卓、6人掛けのテーブル、10人程度が入れる個室、外の窓に面したロングテーブルなど合わせて40席近くあります。

　オープンキッチンなので客席から厨房は丸見えです。料理人のキビキビとした動きや調理する炎、立ち上がる蒸気など、まるで舞台を眺めているかのような躍動感があり飽きません。

｜ノージャンル、オールジャンルの創作スタイル

　さて、肝心のお料理です。ランチは¥2,000 、¥3,500、 ¥5,000（全て税別）の 3つのコースがあります。ディナーは　¥10,000（税別）、これにペアリングドリンクを¥2,000（税別）で追加することができます。

　メニューはだいたい月単位で変わるようです。さて、ここからディナーコースをご紹介。

　まずはミューズの「玉ねぎのポタージュ」。やさしい玉ねぎの味わいが胃にすーっと染み渡ります。のっけから美味しい。

パルマ産生ハムをのせたおざわ農園産苺とフルーツトマトのパンコントマテ2022」です。この日はTHE GLOCERYでも取り扱っているWINERY AZUMA SANROKU(株式会社吾妻山麓醸造所／福島市）のワイン中心にペアリングしてもらいました。苺にピッタリなマスカット・ベーリーA ロゼを合わせてもらいました。

　前菜２皿目は「請戸産直送 白身魚のカルパッチョ ビーツおろしソース」です。

　そして、この後、メインが3皿続きます。「オマール海老のポワレ　ココナッツ風味のチリソース」、「メバルのポワレ トリュフ風味の春キャベツソース」、「国産牛ロース肉の炭火焼き　アイオリソース添え」です。メバルのお料理は写真を撮り忘れました（汗）。ワインもそれぞれのお料理に合わせてペアリングしてもらっているので、もうこの辺りでテンションはマックスになっていたかもしれません。

　さらに「〆には豆腐のおかゆ」で少し和テイストのお料理もありました。こちらも写真がないですが、ご勘弁を。そして、最後のデザートです。

　全７皿にパンとコーヒーもつきます。なかなかのボリュームですが、一皿一皿が変化に富んでいて最後まで美味しくいただきました。フレンチ風だったり、エスニック調だったり、和テイストだったりと本当に飽きません。それもそのはず、レストランのエグゼクティブシェフはあのKIHACHIの元総料理長で郡山出身の鈴木眞雄氏。フレンチ・イタリアンをベースとしたグローバルスタイルで旬の食材を様々な食べさせ方で提供してくれます。これらのお料理に合わせたペアリングコースはかなりおすすめです。なお、ペアリングコースはノンアルコールでもＯＫのようです。

ということで、大満足のディナーでした。ランチについてはまた別途お届けします！