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【京都市上京区】北野の天神さんで開催の菅原道真公生誕神事や恒例市に大勢の人出 猿回しも帰ってきた!

HOTSUU地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 菅原道真公の誕生日である6月25日(旧暦)、命日である2月25日(旧暦)に因み、道真公を奉り、「北野の天神さん」として崇敬の篤い北野天満宮で2023年6月25日、生誕神事や神楽舞の奉納などが行われ、天神市が開かれました。春に続いて六甲からやってきた猿回しも復活していて、境内は大勢の人で賑わいをみせました。

 この日は早朝から、門前に所狭しと露店が並びます。帽子や靴、Tシャツといった衣料品、植木や多肉植物、つくだ煮や大原女餅などの特産品、骨董品から木工やアートなどの工芸品、あげやたこ焼き、りんご飴などのスイーツまでいろんな商品が出されます。

 かつては、煤(すす)払いと称して、年の暮れに屋内の煤やほこりを払い、不要になった道具類を廃棄しました。そう、現代でいう年末大掃除です。「付喪(つくも)神絵巻」によると、煤払いには、手持ちの古道具が付喪神に変化する前に手放すという目的もあったそうで、その廃棄された古道具を神社仏閣で転売し始めたのが、「弘法さん」や「天神さん」の古道具市の起源であったと言われています。

 楼門には直径5mの大茅の輪が登場していました。多くの人が一礼をして境内に入り、本殿前の茅の輪では、「祓へ給ひ 清め給へ 守り給ひ 幸へ給へ(はらえたまい きよめたまえ まもりたまい さきわえたまえ)」と唱えながら作法通りに茅の輪くぐりをする人たちの姿が見られました。

 正式の御作法はというと、茅の輪の前に立ち、ご本殿に向かって一礼。茅の輪を左足でまたぎながらくぐり、茅の輪の左側を回ってから正面に戻って一礼します。次は、茅の輪を右足でまたぎながらくぐります。茅の輪の右側を回ってから正面に戻って一礼します。もう一度、左足で茅の輪をまたいで左側へ回り、茅の輪の正面に立って一礼します。 最後は茅の輪をくぐり抜けて拝殿でお参りを行います。

 ちなみに楼門に掲げられている扁額、「文道大祖」とは学問・文学の祖、「風月本主」は、漢詩・和歌に長じた人という意味で、いずれも平安時代中期の学者大江匡衡が、「北野天神供御幣并種々物文」の中で、「文道之大祖、風月之本主也」と道真公を称えたものです。 この日で一旦公開を終了する「髭切」などの刀剣を展示した宝物殿や御土居の青もみじ苑の公開にも、観光客や修学旅行生など大勢の人が訪れていました。

 さあ、京都では、7月1日から祇園祭の様々な神事が始まります。ぜひ足をお運びください!

 北野天満宮(外部リンク)京都市上京区馬喰町 075-461-0005

地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 「YAHOO!ニュース ベストエキスパート2024 地域クリエーター部門 特別賞」を受賞 京都をこよなく愛する地域ニュースサイト号外NETの京都市担当タウンクライヤ―です。四国から大阪の元地方紙記者。観光ガイドをしながら京都時空観光案内2024(観光ガイドのための京都案内マニュアル)全19巻や「やさぐれ坊主京を創る 前田玄以の生涯」(京都文学賞一次審査通過)はじめ、京都を題材にした小説なども執筆しています。

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