キャサリン妃 帝国戦争博物館訪問 自身が撮影したホロコースト生存者の写真も展示
キャサリン妃撮影のホロコースト生存者の写真も展示
ケンブリッジ公爵夫人キャサリン妃が2021年11月に帝国戦争博物館を訪問した。キャサリン妃が昨年、ホロコーストの生存者と対面して、キャサリン妃自身が彼らを撮影した写真が、帝国戦争博物館に展示されている。イギリスのロンドンにある帝国戦争博物館ではイギリスや世界の歴史上の戦争に関する展示を行っている。
2021年8月6日から帝国戦争博物館では「Generations: Portraits of Holocaust Survivors」というタイトルで、ホロコースト生存者や家族の写真が50枚展示されている。そのなかに、キャサリン妃が撮影したホロコースト生存者のスティーブン・フランク氏、イヴォンエ・ベルシュタイン氏らと家族の写真も展示。2022年1月まで展示予定。
フランク氏は父がナチスドイツに殺害され、母と兄弟とともにいくつもの強制収容所を転々とさせられた。そしてチェコのテレジエンシュタット強制収容所で終戦を迎えた。15000人の子供がテレジエンシュタット強制収容所に収容されていたが生き延びたのは93人のみで、フランク氏はそのうちの1人。ベルシュタイン氏はナチスが侵略してきたフランスで隠れて生き延びることができた。
キャサリン妃は2020年の国際ホロコースト記念日には式典にも参加していた。ホロコーストの歴史の記憶の継承にも積極的に活動している。
「ホロコーストの記憶のデジタル化」
第二次世界大戦の時に、ナチスドイツが支配下の欧州で約600万人のユダヤ人を殺害した、いわゆるホロコースト。帝国戦争博物館ではオンラインでバーチャルホロコースト展示ツアーも行っている。オンラインなので世界中のどこからでもアクセスしてツアーに参加が可能。帝国戦争博物館ではバーチャルホロコースト展示以外にも様々な戦争に関するバーチャルオンラインツアーを提供している。
戦後70年以上が経過しホロコースト生存者らの高齢化も進み、多くの人が他界してしまった。当時の記憶や経験を後世に伝えようとしてホロコースト生存者らの証言を動画や3Dなどで記録して保存している、いわゆる記憶のデジタル化は積極的に進められている。またホロコーストの犠牲者の遺品やメモ、生存者らが所有していたホロコースト時代の物の多くは、家族らがホロコースト博物館などに寄付している。特に新型コロナウィルス感染拡大によるロックダウンで多くの博物館が閉鎖されてしまってからは展示物のデジタル化が加速されており、バーチャルツアーで世界中の人が閲覧できるようになっている。
欧米では主要都市のほとんどにホロコースト博物館があり、ホロコーストに関する様々な物品が展示されている。そして、それらの多くはデジタル化されて世界中からオンラインで閲覧が可能であり、研究者やホロコースト教育に活用されている。いわゆる記憶のデジタル化の一環であり、後世にホロコーストの歴史を伝えることに貢献している。
▼キャサリン妃がツイッターで帝国戦争博物館訪問を紹介