【森友問題】忖度して当然?「安倍晋三記念小学校」設立趣意書に記載か―昭恵夫人の積極的な関与も

大阪の学校法人「森友学園」に国有地が不当に安価で払い下げられた問題で、森友学園側が土地の取得のために近畿財務局に提出した書類に、「安倍晋三記念小学校」との文字があったことが、8日、衆院予算委員会で追及された。8億円以上が値引きされ、実質、無償提供に近いかたちで国有地が森友学園に払い下げられた直接の要因として、総理大臣の名を冠し、総理大臣夫人が名誉校長を務める学校に、官僚たちが忖度したことが疑われる。
8日、衆院予算委員会で、福島伸享衆議院議員(民進)は、2013年9月2日、近畿財務局に提出された土地の取得等要望書について取り上げた。福島議員は、財務省から同要望書を取り寄せたが、その全てが黒塗りだった。だが、福島議員が籠池泰典・森友学園前理事長に確認したところ、一連の書類の中での、学校の設立趣意書のタイトルに、「安倍晋三記念小学校」との記載があったという。さらに、福島議員は民進党による籠池前理事長へのヒアリングで得られた証言として、安倍昭恵総理夫人に安倍晋三記念小学校建設計画の進捗について籠池前理事長が適時報告を入れていたことを指摘。さらに、昭恵総理夫人は、「小学校建設運動についてお話をし、主人に伝えます」「何かすることはありますか」と籠池前理事長に言うなど、非常に積極的であったことを指摘した。福島議員は「籠池前理事長の話だけを聞くことは良くない」として、昭恵総理夫人の証人喚問を求めた。
また、福島議員に続いて、質疑に立った宮崎岳志衆議院議員(民進)は、安倍総理に、
「私や妻が(森友学園への国有地払下げに)関係していたということになれば、まさにこれはもう私は、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめるということははっきりと申し上げておきたい」
出典:2017年2月17日 衆院予算委員会での安倍首相の発言
との2017年2月17日 衆院予算委員会での発言について取り消したらどうか、と促したが、安倍総理はこれには触れず、「いつまでこの問題を国会でやるのか」と苛立ちをあらわにするだけであった。
これまでの国会質疑や関連する証言、文書等から、昭恵総理夫人が森友学園への国有地払下げに積極的にかかわっていたことは、もはや否定しようがないのではないか。安倍総理があくまで潔白を訴えるのであれば、昭恵総理夫人の証人喚問に応じるべきだろう。
(了)

