【部品情報を共有します】中華エンジン カムシャフト 流用(107cc 遠心クラッチ ノーブランド品)
シリンダーヘッドの中の、カムシャフト 及び ロッカーアーム が焼き付いてしまった 110cc(実際は107cc)遠心クラッチ式 中華エンジン。 ノーブランドなので補修部品が見つからずどうしようかと迷っていたところ、予想外の部品で直っちゃった(←という表現で多分合ってる)ので、 カムシャフトのデータと一緒に皆様に共有したいと思います。
(YouTubeへのリンクです)→ 【まさかの中華エンジン復活】救いのネ申(カム)降臨!(注:邪道なのでお勧めはできませんが!!)ヤフオクの激安中華エンジンを ボアアップキット の ニコイチで復活させるの巻
ヤフーオークションで買った、 12,840円の激安 中華エンジンを、リトルカブに搭載して、往復2000キロの北海道ツーリングに行ったら、エンジンから「カチカチ」という異音が出て、かなりのパワーダウンをしたトラブルについて。
原因を究明するためにエンジンを分解してみたところ、カムシャフトとロッカーアームの異常な摩耗が原因と判明しました。
なんでこうなってしまったのか???
材質の強度不足か、表面処理の不足か、オイルの供給不足か・・・ もしくはそれ全部かもしれませんが(笑)
何しても一番の問題はこのエンジンを復活させようと思っても、補修部品が手に入らないということなのです。
ロッカーアームは何とかなりそう。 これは幅が広いタイプなのですが、おそらくはカブ90のものが使えるのではなかろうかと思われます
問題はカムシャフトの方なんですよね~~
カムスプロケットを止める穴が三つ。 これは古い6v の時代のエンジンに使われてたような気もしますが私の知識では定かではありません。
古いシャリーのエンジンのカムシャフトが、この107cc中華エンジンに使えるという未確認情報もあるのですが、なにぶん確かめるにしてもプレミア付いている品物なので、そう簡単には試せないのです。
オイルの問題はオイルポンプを交換すれば何とかなるもののこのシャフトが手に入らない限りどうしてもこのエンジンの復活は望めないのですよ。
さてどうしたものか
本当にどうしよう??
ネットを探しても有効な情報がなかなか見つからないまま時間ばっかり過ぎていたのですが
テキストで検索しないで、ワード を色々変えながら画像検索をしていたところ、 たまたまそっくりなカムシャフトの写真を見つけたのです
見つけたことに驚いたのですが、それ以上に驚いたことは・・・ 何とこのカムシャフト自分が持っていたことです!!
それがコチラ
【¥5980】ホンダ モンキー ゴリラ カブ系 ボアアップヘッドキット 72cc
5980円というお値段なのに、ボアアップのシリンダーとピストンどころか、ビッグバルブヘッドもついているという!!! どう考えても価格設定を間違えたとしか思えない品物。
だけどこれ何でお蔵入りしていたかと言うと、 ピストンがシリンダーに入らなかったんですよ。
正しくは入ったことは入ったんだけど、 最初あまりにもクリアランスが狭くてきつすぎて、 熱膨張起こしたら間違いなく焼き付きそうなシリンダーだったのです
つってもピストンを削ってちょっと細くして組み込んだら、 そこそこ長い期間それなりに走ってくれちゃったんですよね。
それにしてもこのシリンダーヘッドが似てるんだよなぁ~~~~
排気量は107ccと72cc ・・・ と、まったく違うのですが、燃焼室はほぼ同じ。バルブ径も同じ。吸気ポートも同じなのですが、排気ポートが1ミリだけ違うぐらい。 おそらくそっくり入れ替えてもそのまま使えそうな感じなのです。
ピストンのヘッドの形状は違うのでピストンの流用はできないのですが、排気量が全然違うのにシリンダーヘッドがほとんど同じって ・・・
比較してみるとロッカーアームはほぼ一致!!
カムシャフトも3本ボルト 仕様
これひょっとしたらもしかするかも!!?
なんて思ったのですがやっぱりカム山は別物でした
でもでもノギスで測ってみたら ・・・ ベースとなるシャフトの太さは違うものの、カム山のリフト量を見てみたらほとんど同じなんですよ・・・
・ヤフオクノーブランド107cc
ベース φ21.0
ベアリング(排気)側 25.8mm
スプロケット(吸気)側 26.4mm
・72ccボアアップヘッドキット
ベース φ23.2
ベアリング(排気)側 28.3mm
スプロケット(吸気)側 28.3mm
※ 計測時の数値ですので、 摩耗による数値の変化は考慮されてません。ご注意ください!
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マジか。
と言ってもカムプロフィールは別物。72ccのほうが バルブが開いている時間が長い仕様となってます。
フィーリングは変わってしまうとは思いますがリフト量が近いのなら使える可能性が高い??
どっちみちこのエンジンは部品交換できなかったら死んだも同然なので、部品をニコイチでシリンダーヘッドを組み立てて
エンジンを組み立てます
そのまま車体に搭載して・・・
キックペダルを踏んでみたら・・・
「ドドンッ!」
何の問題もなくエンジンが始動しちゃいました~!!!
異音、ナシ!!
振動、正常値!!
アクセルレスポンス ・・・ むしろ向上!!
恐る恐る走ってみたら、 むしろアクセルのツキが良くなって、よりキビキビ走るようになりました~!!!!
結論: ヤフーオークションで売っている107cc ノーブランド遠心クラッチのシリンダーヘッドに、 72ccのボアアップシリンダー&ヘッドのセットのカムシャフトは「使えることは使えた」でした~!!
【ご注意】
今回のテスト結果は厳密なデータを取ったものではありませんし、それ以前に長距離走行での安全を保証するものではありません。 あくまで実験データなので、 ご自身で作業される場合は基本的に自己責任でよろしくお願いします。
(YouTubeへのリンクです)→ 【まさかの中華エンジン復活】救いのネ申(カム)降臨!(注:邪道なのでお勧めはできませんが!!)ヤフオクの激安中華エンジンを ボアアップキット の ニコイチで復活させるの巻