【東松山市】関東屈指の馬頭観音に、競馬の必勝祈願に訪れる方も。2月19日には絵馬市があります。
慈雲山妙安寺の境内にある馬頭観音は、約800年前の鎌倉時代に創建。古くは軍馬や農家の馬の守り観音として、現在は競馬界など馬に関連する人々からの信仰を多く集めています。
馬頭観音とは
お釈迦さま以外の仏像の多くは、如来、菩薩、明王、天部の4つの階層に分かれます。馬頭観音は、「菩薩」。菩薩と言われて思い浮かぶ穏やかな表情の観音菩薩が、さらに多くの人を救うためにその姿を変化させた「変化観音」です。
特徴として、頭の上に馬の頭をいただいており、怒った顔が3面若しくは4面あります。その怒った顔で人々の目をさまし、信仰へ導くそうです。また、勝負事に縁があり「必勝祈願」「合格祈願」のご利益があるともいわれています。
境内の様子
妙安寺と境内は少し離れています。
境内には至る所に馬の像があります。
お堂の屋根に注目すると…
丸の中一つ一つに「馬」と入っています。
月縁日の様子
毎月19日は月縁日の日。近くの乗馬クラブから馬が歩いて境内にやって来ます。
長いまつげと微笑んでいるような口元。見ていてとても優しい気持ちになります。そしてボランティアの方からエサ用の人参を頂き、手からあげたところ、その温かさと柔らかさに感動しました。また会いたくなります。
また月縁日には焼き芋の販売や、御朱印の記帳も行っています。
絵馬市
毎年2月19日に開催され、観音堂周辺で古くは絵馬講、現在は絵馬市保存会の方が絵馬を販売します。その模様が文化庁から「記録作成等の措置を講ずべき無形文化財」に指定されています。
絵馬の大きさは横幅が約18cmから36cmと、かなり大きいものも。絵柄は、農家で牛の飼育も増えたため、馬だけでなく牛の絵馬もあるとのこと。昨年は日曜に重なったこともあり人出が多く、人気の絵馬は早めに売り切れてしまったそうです。
その他に露店が出たり、白馬がやってきたりと賑やかになるとのことで、今から楽しみです。
参拝していた方が「例大祭はいつも終わってから新聞の記事で見る。行き忘れちゃう」とおっしゃっていました。確かに日常に紛れて忘れがちなことも多いですので、気になった方は「2月19日月曜日の9時から絵馬市」をぜひカレンダーにメモしてくださいね。
妙安寺(上岡観音)
東松山市岡1729 0493-39-0052