台風14号が発生して間もなく丸10日、一時は中心気圧905hPaで猛烈な勢力にまで発達した台風ですが、今週に入ってからは東シナ海で停滞しています。

台風から離れている東北地方はここまでは全く影響がなかったのですが、あさって18日(土)は東北地方においても雨・風強い大荒れの天気になりそうです。

台風14号が東進開始

通常、今の時期の台風は日本の南の海上で西に進んだ後、進路を東寄りに変えて速度を上げながら本州の方へ進んできます。

ところが今回の台風14号は、途中までは教科書通りの進路を取って沖縄に大荒れの天気をもたらしたものの、その後は東シナ海で停滞。かれこれ丸4日間、海の上をウロウロしています。

これは上空の強い西風＝偏西風が、大陸付近では北に離れているためです。

台風14号を東シナ海まで押し上げた太平洋高気圧の力は及ばず、かと言って偏西風の流れにも乗れず、言わば“風の空白地帯”にいたためずっと東シナ海で停滞していたのですが、あす17日(金)以降はこの偏西風がわずかに南下。進路を東に変えてきます。

台風の北に低気圧が発生し東北地方も大荒れに

きょう18時に気象庁が発表した予想進路図を見ると、台風14号は西～東日本を横断するように進み、東北地方から見れば南に少し離れた所を通る予想です。ただ予想進路図だけで全てを判断してはいけません。

予想天気図を見ると、あさって18日(土)は台風の北側にもう1つ低気圧が発生する予想です。この低気圧は台風と足並みを揃えるように東へ進み、東北北部を通過する見込みです。

低気圧に向かって台風周辺の非常に湿った空気が流れ込むため、東北地方でも発達した雨雲がかかり一日で100ミリを超える大雨になる所がある予想です。また東の高気圧との間で、太平洋側を中心に南寄りの風が強まり、瞬間的には25メートル前後の暴風が吹くおそれもあります。

あす17日(金)であれば、東北地方はまだ曇っているだけですので、あすのうちに雨・風対策をしておいてください。