「自分の体重を体重計で見て食生活の見直しをした」女性の半数は経験あり
事実は時として刃のような残酷さを示す。体重計で自分の体重を確認した時に、それを実体感する人は少なくない。マルハニチロが2015年2月に発表した食生活と健康に関する調査結果を元に、体重計での自分の体重の確認をはじめとした、食生活の見直し経験のきっかけについて確認をしていくことにする。
該当調査対象母集団(15歳から69歳までの男女に対してインターネット経由で実施。有効回答数は1000件。男女比・10歳区切りの世代構成比は均等割り当て)において、これまで自分の食生活を見直した経験がある人は、男性では64.4%、女性では79.0%。女性の方が見直し経験率は高い。
そこでこの経験者に、どのようなきっかけで食生活の見直しをするようにしたのかを尋ね、その結果を「調査対象母集団全体比で」算出したのが次のグラフ。見直し経験のある人に占める割合では無いことに注意。例えば男性全体の32.0%は「健康診断の結果を見て、食生活の見直しをした経験がある」ことになる。なお横軸は男女合わせての合算値における順位で揃えてある。
男性は職場での健康診断の機会が多いことから「健康診断の結果を見た」の回答値がもっとも高く32.0%、次いで「体重計で自分の体重を見た」が27.2%で続いている。ところが女性は「体重計で自分の体重を見た」が最も多く50.2%、次いで「鏡で自分の姿を見た」が32.0%で続いており、自分自身で現状を把握する機会を得て、食生活見直しを決断した場合が多いことが確認できる。
その他の項目も大よそ女性の方が高率を示しており、女性が健康に留意し(特に体重面)、食生活を見直すきっかけを得る機会が多い事がうかがえる。男性の方が高いのは「健康診断」以外では「周囲から『太った』と言われた」「医師の指導を受けた」「食育を受けた」位なもので、いずれも男性の方が高い理由が容易に分かるものばかり。「太った」と周りから言われた人が女性では少ないのは、デリカシーの問題が多分にあるだろう。
また15歳以上の女性のほぼ半数は「体重計で自分の体重を見て、食生活を見直す経験を持っている」実態は、多くの女性にはなるほど感、そして男性からは驚きを持たれる結果に違いない。さらに女性の3割強は「鏡で自分の姿を見て」、2割強は「いつも着ていた服がキツくなって」「テレビ番組を観て」食生活の見直しをした経験があることになる。改めて数字化されたものを確認すると、「刃のような残酷さを示す」事実に違いない。
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