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【富士宮市】木之花咲耶姫命が風神様から身を隠した神社?!阿幸地にある2つの山神社を訪れてみました

渡辺雅来地域情報発信ライター・執筆家(富士宮市・御殿場市)

阿幸地区誌には1952年に、宗教法人登記で山神社と稲荷神社は『悪王子神社』の飛地境内とされたと記載がありました。

阿幸地の悪王子神社
阿幸地の悪王子神社

阿幸地には、2つの山神社が存在し、どちらが『悪王子神社』の飛地境内(本社の管理に属しているが、独立の資格や社格等を所有しない神社)なのか分からなかったので、両方を訪れる事にしました。

東阿幸地の山神社
東阿幸地の山神社

まず訪れたのは、パワースーパーピアゴさんのすぐ近くの東阿幸地に位置する山神社です。
春は古木の桜が見事に咲き誇り、花壇は四季折々の花が咲いていて、信号で停車する度に目を楽しませてくれます。

いつも四季の花が植えられて目を楽しませてくれます
いつも四季の花が植えられて目を楽しませてくれます

ヒマワリが終わった後の花壇には、すでにインパチェスが植えられていて、花壇には『阿幸地区花の会』と小さな看板がありました。

児童公園も兼ねています
児童公園も兼ねています

ブランコ、すべり台、タイヤの跳び箱などこじんまりとした公園を兼ねた境内には、鳥居が2基あり、その奥の2つの社には小さな祠が祀られています。

お題目塔と観音さま
お題目塔と観音さま

また、境内の角にはお題目塔と観音さまが祀られていました。

由緒を調べましたが、詳細は不明でした。境内も綺麗で、現在でも地域の方々が祭典を行うなど大切に祀られている神社のようでした。

若の宮町の山神社
若の宮町の山神社

次に訪れたのは、美容室スタジオクープさんの道を挟んで隣に位置する山神社です。

こちらの住所は若の宮町なのですが、境内にある防災庫には『阿幸地区自主防災会』と記されています。

境内は小高い丘になっています
境内は小高い丘になっています

道路沿いの寄居をくぐるとこんもりと高くなっていて緩やかな階段が続きます。

溶岩で作られた手水舎
溶岩で作られた手水舎

左側には溶岩で作られた手水舎、正面に赤い屋根の社には、手のひらに乗るような狛犬が左右に置かれ、中には東阿幸地と同様2つの小さな祠が祀られていました。

この社の中には小さな祠が2つありました。
この社の中には小さな祠が2つありました。

手のひらに乗りそうな小さな狛犬
手のひらに乗りそうな小さな狛犬

境内には古木の桜があり、こちらも春には見事に咲き誇り道行く人を楽しませてくれます。
背の高い木の茂り木陰を作ってくれる境内は暑さが和らいでいます。ブランコ、鉄棒などがあり、小さな子が遊べるようになっていました。

こちらも児童公園になっていました
こちらも児童公園になっていました

昔、山神社のお祭りでおぼっこをくれたそうで、近くに住んでいた父は、子供の頃お祭りを楽しみにしていたと話してくれました。

また面白い伝承を聞いたので紹介します。
風神様に慕われた木之花咲耶姫命ですが、乱暴者の風神様を嫌い山宮に逃げようとしたときに、一時ここに隠れたという『隠れ登りの森』という伝説が残っています。
社殿を建設する度に大風に見舞われて、建設できなかったという山宮浅間神社。大風は振られた風神様からの念晴らしだったのかもしれません。

社のしめ縄に蝉の脱殻がついていました
社のしめ縄に蝉の脱殻がついていました

結局のところ、『悪王子神社』の飛地境内はどちらの山神社なのか、真相は分かりませんでしたが、苦手な男性から逃げる木之花咲耶姫命、ごり押しの風神様の人間らしい一面や、おぼっこをもらって喜んでいる幼い頃の父の姿、道行く人の目を楽しませてくれる阿幸地区花の会の方々、沢山の気持ちを垣間見ることができ、心にも花が咲いたように思えました。

山神社(東阿幸地):富士宮市東阿幸地452(宮本胃腸科・外科クリニックさんの道を隔てて隣)
山神社(若の宮町):富士宮市若の宮町550

地域情報発信ライター・執筆家(富士宮市・御殿場市)

身近の新しい発見や、小さな幸せを探して日々バイクで放浪しながら活動しているライターです。記事を通じてみなさまの発見や幸せに繋がれば嬉しいです。趣味はバイク、ガーデニング、猫(無類の猫好き)です。

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