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最強の護符「赤札」とは!? 10年に一度の大開帳中の川崎大師 功徳を求めて「並ぶのも修行」

Ash俳優・吟遊詩人(川崎市)
弘法大師直筆の「南無阿弥陀仏」が刷られた「赤札」

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さて、最近みなさまの周りでやたら「赤札」という言葉を聞きませんか?

実はこれ、一度は手に入れておきたい、最強の「護符」なのです!

そうなんです。川崎市民なら、10年に一度のこのチャンスを絶対に逃せない!という方も多いはず。

川崎大師の大開帳

今年は、川崎大師の10年に一度の「大開帳奉修」なんです。

なにそれ? という方も多いかとは思いますが、御戸帳(みとちょう)が開けられ、有難いご本尊を真近にお詣りできる、貴重な機会なんですね。

私も、数日前から周りの人にいろいろ教えてもらいつつ、やってきました。

大開帳中の川崎大師
大開帳中の川崎大師

赤札授与

みなさまが気になっているのは「赤札」のことだと思います。

これは、この大開帳の期間に限って授与される「南無阿弥陀仏」と書かれた護符です。弘法大師が直筆で書いた号を版にし、貫首が祈願を込めて一枚ずつ手刷りするのだそうで、これを手にするだけで「無量の功徳を授かり、罪障消滅してあまねく利益がある」と言われると、それは欲しくなっちゃいますね。

私も、せっかく川崎に住んでいるのだから、これはお詣りに行くしかない!と朝ランがてら大師まで走ることにしました。

まずは情報収集… と周囲の方々にヒアリングするも、これがなかなか。

なんでも、1日に6回あるご祈祷の最後に配布されるらしきこの「赤札」。ご祈祷のあとに出ない回もある、というのです。(なんだその運ゲーみたいなの…)

川崎大師ホームページの説明にも、このように書いてある
川崎大師ホームページの説明にも、このように書いてある

教えてくれた友人によると「あさイチ=6時と、最終=16時は必ず出るけれど、その間は祈祷自体ない日もある」とのことで、一気にハードルが上がる…。

6時前に大師に着くためにはコスギを5時前にはでなければならず、子どものお弁当作りがある身としては実現性に乏しいのです。

しかし、それもおそらく「修行」の一環なのでありましょう、と覚悟をくくり、俳優業がオフの本日、子どもを送り出した後で、とりあえず大師まで走りました。

中原区役所をスタートに、川崎大師までのランニングコース
中原区役所をスタートに、川崎大師までのランニングコース

供養塔とお手綱

コスギから大師はおおむね10kmです。9時くらいに出て、途中おつけもの慶さんの取材をしながら、10時半すぎにお大師様につきました。

境内には、普段はない「供養塔につながるお手綱」があり、ご本尊と縁を結ぶための列がこちらにできていました。 ※ 赤札授与はここではないので、注意です。

供養塔(このときはまだすいていた)
供養塔(このときはまだすいていた)

本堂から信徒会館の方へ

ご案内に従って、本堂を左側に回り込んで信徒会館の方へ。 途中で、友人が送ってくれた写真で見た、白テントが見えてきました。

こちらの中で待っている方々が、ご祈祷(とその後の赤札を待つ列)の先頭です。

護摩を待つ人々
護摩を待つ人々

列はさらに信徒会館の前をずーっと駐車場の方まで伸びていて…

最後尾を求めて歩いていくと…
最後尾を求めて歩いていくと…

自動車祈祷殿のすぐ裏手に最後尾がありました。

自動車祈祷殿のすぐ裏あたりまで列ができていた
自動車祈祷殿のすぐ裏あたりまで列ができていた

最初は、狙った11時の回でご祈祷に参加できるのか、不安になりましたが、列で隣り合った奥様がベテランの方でいろいろと教えてくれました。

「さっき靴を入れるビニールの袋配られたでしょう。あれもらえたら、絶対次の回に入れるから大丈夫よ」

「朝6時の回から来ている人は、終わるとすぐに次の列に並ぶことが多いのよ」(家族や親戚にあげるためにたくさんもらいたいそう。)

「赤札は朝イチと最後の16時には必ず出るけど、その間は11時か、14時からの、その日のメインの回でしか出ないことが多いわ」

出口で配られていた法要日程表、ここに書かれているのがメインの法要と時間
出口で配られていた法要日程表、ここに書かれているのがメインの法要と時間

並んで待つことそのものが修行なので、お寺に問い合わせてもどの時間に赤札が出るかは絶対に教えてはくれないの」

「太平洋戦争のときに、赤札を持って出征した人が、無事に帰ってくることが多くて、全国的に話題になったのよ」

などなど。 

すごくお話好きな方とご一緒できて、とても楽しく待つことができました。

すぐうしろのご夫妻とも打ち解け、お二人は埼玉県からいらしたと話していました。

4人ずつ、びっしりと詰めて並ぶ
4人ずつ、びっしりと詰めて並ぶ

11時には護摩が始まっているはずですが、祈祷中に本堂に入れるのは先ほどの白いテントのなかの人たちだけで、後ろの方の列が動き出すのは、護摩が完全に終わってから。儀式の長さもその日によって違うのだそう。

この日は、11時40分過ぎくらいに、ゆるゆると私たちの列が動きました。

日除けを作ってくれてあるのがありがたい
日除けを作ってくれてあるのがありがたい

本堂の中の様子は、撮影禁止の部分が多かったので撮るのを控えて、わたしも南無阿弥陀仏、を念じながら無病息災を願い、進みました。

こちらが「赤札」

赤札がもらえるのかどうかは、ちょっと心配でしたが、この日のメインの法要が11時にあたっていたこともあり、無事に頂くことができました。

本堂の出口を出た時は、12時15分くらいでした。 所要時間は2時間弱でしたが、これは短い方らしいですね。

これが噂の赤札!! ありがたい〜。

しかし、意外とペラペラなので、このままだと飛んでいったり、折れたりしてしまいます…(汗) 

赤札入れがたくさん売っている

需要のあるところに供給がある、ということで、境内や仲見世のあちこちで、赤札ケースが売っています。

出口付近のお店は賑わっている
出口付近のお店は賑わっている

価格は100円〜800円くらいで、幅があります。

お財布に入れて持ち歩きたい人は、簡易的な安いものの方が便利ですよね。

家で大事に保管する場合は、少しお高めのかっこいいケースを選ぶといいと思います。

さまざまな赤札入れが売っている
さまざまな赤札入れが売っている

総括、というか、これからお詣りに行こうと思っている方にアドバイスできることがあるとすれば、護摩+本堂での本尊拝顔をじっくりとしたければ早めに行くこと。(赤札だけをいただきたいのであれば、法要の始まる時間ギリギリでいけば、列の後ろの方になりますが、待ち時間自体は少ないです。)

また、赤札授与自体は無料ですが、お賽銭として、いくらかの現金は持っていきましょう。

供養塔の列も山門の外まで伸びていた
供養塔の列も山門の外まで伸びていた

待つことも修行、という言葉は言い得て妙で、私が感じたのは修行というよりは、修養? 

帰りに仲見世通りで見つけた和紙の赤札入れ(200円)が、費用的にもデザインもいいと思った
帰りに仲見世通りで見つけた和紙の赤札入れ(200円)が、費用的にもデザインもいいと思った

待っている間、多世代交流があちこちで起きていました。年配の方ばかりではなく、赤ちゃん連れの若いご夫婦の姿も目立ちました。お大師様の功徳を求める者同士、みんな仲良く打ち解けて、泣いている赤ちゃんをあやしたり、自分の信仰や、出自を話したりしている感じで、四国八十八ヶ所を巡るお遍路さんってこんな感じなのかしら、と思ったり。

川崎大師の駅も、大開帳一色
川崎大師の駅も、大開帳一色

川崎にいるからこそ、体験できる10年に一度の大イベントなので、お時間があったらぜひお勧めしたいです。

長く待つ=修行するつもりのかたは、お水や帽子、簡易的な椅子など、熱中症対策も忘れずに!

川崎大師 大開帳奉修(赤札授与)
期間:令和6年 5月1日(木)〜31日(金)
場所:大本山 川崎大師平間寺(川崎市川崎区大師町4-48)
公式サイト:川崎大師

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俳優・吟遊詩人(川崎市)

琵琶を弾き歌う俳優です。世界80都市を旅した結果、日本文化を愛しています。旅と出会いと美味しいお酒がインスピレーションの源。MCアマビエちゃんはアマエビちゃんにメタモルフォーゼ。フラットで差別のない目線で記事をお届けしたいと思っています。Stay tuned!

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