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<ガンバ大阪>ヴィッセル神戸を征して、ルヴァンカップ準決勝へ駒を進める。

高村美砂フリーランス・スポーツライター

第1戦を0ー0で折り返し、勝てば準決勝に駒を進められる状況で迎えたルヴァンカップ準々決勝第2戦。第1戦とは多少メンバーを入れ替える中で、後半立ち上がりすぐの時間帯に、MF遠藤保仁の左CKにFW長沢駿がニアであわせ先制点を奪う。さらに64分には右サイドDFオ・ジェソクからのグラウンダーのクロスに、ニアでFWファン・ウィジョが潰れ、左にこぼれたボールにMF泉澤仁がきっちり詰めて2点目を奪い、試合を決めた。この結果、ガンバ大阪は準決勝に進出。その準決勝ではセレッソ大阪と対戦することが決まった。試合後のガンバ大阪監督、選手のコメントをお届けする。

●長谷川健太監督

集中してゼロで抑えて2点とれて、次に進めた。本当に選手はよく頑張ってくれた。サポーターも、最近はホームで勝っていなかったので、カップ戦とはいえ、ホームで勝利をおさめることができて、サポーターが喜んでくれたのはよかった。もう1戦神戸とありますので、代表選手3人、どんな状態で帰って来るかわかりませんが、しっかりと現状のメンバーで戦う準備をしながら、彼らのコンディションもみながらしっかり準備をしていきたいと思っています。ルヴァンカップは準決勝でセレッソと対戦になったようなので、また次、試合が2試合できるというのは非常に幸せだと思いますし、しっかり次も勝って、決勝で昨年とれなかったタイトルを目指して戦えるように、また準決勝まで1ヶ月くらいありますが、しっかり準備していきたいと思っています。

ー守備のところで3人選手がいない中で無失点で終えられた要因と、前線を含めた組織的な守備への評価を。

ファーストレグに比べてだいぶコンパクトに戦えるようになったと思っています。もちろんいつもやっている前線のメンバーで今日は戦えたというのは非常に大きかったと思いますが、まずはコンパクトに戦えたという部分と、ディフェンスラインも一度対戦して、前半なんかはポドルスキが落ちて、起点を作られたり非常に嫌なプレーをされましたが、最後のところでしっかり体をはって、GKを含めてしっかり対応できたというのはよかったんじゃないかと思います。

ー前半通じて決定機は与えなかったですが、後半からダブルボランチに変えた狙いと、このルヴァンカップでの戦力的な上積みということで考えるとリーグ戦に向けて大きかったと思いますが、手応えはいかがでしょうか。

前半からダブルボランチで戦っていました。後半、何を変えたというわけではないですが、前半のああいう時間帯はあると思っていましたので、神戸の時間帯で失点しなかったのが今日は大きかった。泉澤に関してはこの2試合非常に素晴らしい働きをしてくれたと思いますので、今日勝ったことでまだまだタイトな日程が続きますので、またきちっと出た時に仕事をしてもらいたいと思っています。

●GK藤ヶ谷陽介

(GKとしては一番理想的な、完封でしっかり次に進めました)勝ち方は嬉しいですね。0で抑えて勝てたので。多少ゴール前とかボールを持たれた時間帯もあったけど、そこから深いところまでくるわけでもなく、うちのDFがよくスライドしてしっかりとコースを限定しながら守ってくれたのがよかったと思います。(前半ニウトンのところで嫌な感じがあった。いなくなって少し楽になった感じはありましたか?)正直、でかいです。1戦目もやっぱりニウトンがいると体も強いし、こぼれ球も結構拾うし、攻撃の起点にもなっていたので、こっちにとってはよかったかなって思います。(ルヴァンは毎年総力戦になる中で結果を出せた)そうですね。1戦目もマル(市丸瑞希)が出たり、ジン(泉澤仁)が点を決めたり、ルヴァンカップはだいたいいつもこんな感じですが、僕も含めて限られたチャンスの中で結果を出すのは大事だし、これからもそういう気持ちを持ってやっていきたいと思っています。

●DF藤春廣輝

2−0でしたが、ホームで勝てればよかったしいい勝ち方ができてよかった。(1戦目と同様に、泉澤選手の左サイドでのいい作りも何度かありました)そうですね。ジンともうまくやれていますし、楽しくやれたのでこのまま続けていければいい。(倉田選手とはまた違う独特のタメなどが泉澤選手にはある。違いは?)秋の方がパスを出すタイミングっていうのがわかりやすいので…ジンはドリブルも仕掛けるので、たまにパスが出てくるんかな?ってわからない時もありますが、それをわかっていかないと連携がとれないので。これからもっとわかりあえるようにしていきます。(1戦目踏まえてそういう話はしてない?)いや全く…そういう話ができるタイプではないので(笑)。だからもうお互いに感じあってやるみたいな(笑)。ジンは独特のリズムがあって相手にはわかりづらいから意表をつけるかもしれないですけど、こっちもたまに騙されるので(笑)。そこはうまくやっていかないとなとは思います。試合中も何度か「俺も騙された」っていうのがあって、そこは相当感じ取れないといけないなと。(前半ニウトンのところで苦しんだ。彼がいなくなって後半リズムを持って来やすかったところもありましたか?)ニウトンはヘディング強いし、そこで競り勝たれて拾われて、っていうのがあったので、ニウトンがいなくなったのは確かにラッキーだなって思っていました。(クロスの精度は相当高くなっている)そうですね。今日は一番最初のチャンスのところは決めて欲しかったなっていうのはありますけど、これからもどんどんあわせていけば勝ちに繋がっていくのでこのまま続けたい。

●MF泉澤仁

ハルくん(藤春廣輝)のやりたいこととか、だんだん分かって来て、やっていて楽しかったです。ゴールを取れたのはよかったけど、アシストのところでは全然貢献していないのでそういう部分は増やしていきたい。(守備の意識も相当高くなっている)そこは自分の課題だったので、徐々にいい方向に向いていければ出番は増えていくのかなと思っています。(ゴールについて)あそこに詰めていけっていうのは監督もそうですが、コーチ陣にもめっちゃ言われていた課題だったので、しっかり入っていけたのはよかったです。あそこまでいくスプリントというかしっかり走りきれたのはよかった。

●MF遠藤保仁

スピードもよかったし中もうまくタイミングよく入って来てくれたので、誰かさわればっていう感じだった。相手ゾーンだったので、いいボールを入れればああいうふうにチャンスになると思っていた。(後半立ち上がりという時間帯でとれて流れがきた)できれば先制点を取ってできる限り優位に試合を進めたいというのがあって、前半多少攻める時間もあったし、後半のあたまで取れたのはそのあとの展開を楽にしたと思う。

●FW長沢駿

狙い通りの形だったし、でもあと何点か取れたので、そういうところだなって思います。イメージ的にはACLのアデレード戦で決めたような感じだったので、相手はゾーンだったので、マークもなかったので自分のタイミングで入れたし、やっとさんからいいボールが出たので当てるだけでした。前半はニウトンが面倒でしたけど、いなくなった分、楽という感じでもないですが、うまく下がってケアしながらっていうのは考えてやっていました。(次の対戦相手がセレッソに決まりました)相手がどことやろうと、僕たちはてっぺんを目指してしっかりと戦うだけ。去年取れなかったものを取りにいくだけだと思っています。

フリーランス・スポーツライター

雑誌社勤務を経て、98年よりフリーライターに。現在は、関西サッカー界を中心に活動する。ガンバ大阪やヴィッセル神戸の取材がメイン。著書『ガンバ大阪30年のものがたり』。

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