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NY原油6日:ドル高連動で続落、需給面での新規材料は乏しい

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト
(写真:アフロ)

NYMEX原油12月限 前日比0.91ドル安

始値 45.41ドル

高値 45.64ドル

安値 44.11ドル

終値 44.29ドル

ドル相場の急伸を受けて、原油相場も続落した。

アジア・欧州タイムは45ドル台中盤で揉み合う展開になっていたが、米雇用統計発表後にドル高連動で急落し、改めて45ドルの節目も下抜いた。44ドル台前半で下げ一服となったが、引けにかけて安値是正を進めるような動きもみられなかった。

本日は、完全にドル相場連動の値動きになっている。10月米雇用統計を受けて早期利上げ観測が一段と強まる中、ドル相場の急伸と連動してドル建て原油相場は下値追いの展開になっている。取引終盤はドル高一服で原油相場も下げ渋ったが、ドルの戻り売り圧力が鈍かったことが、原油相場の反発力を限定している。

需給面では特に目新しい動きはない。米ベーカー・ヒューズ社発表の米石油リグ稼動数は前週比-6基の572基と減少傾向を維持しているが、余り材料視されていない。需給面では、「米原油在庫の増加傾向」と「米製油所稼働率の上昇傾向」という方向性が逆向きの二つのエネルギーが働いており、マーケットは明確なテーマを設定しきれていない。

目先は季節要因から米国内需給の緩和圧力がピークを超える見通しであり、米在庫増加トレンドにブレーキが掛かると、50ドル台回復を打診する程度のエネルギーは残されている。ただ、国内過剰在庫環境に変化がみられない一方でドル高傾向が強まる中、本格的な原油高に発展する余地は乏しい。価格が上昇すればシェールオイルの生産調整の動きが鈍る可能性が高いこともあり、このまま35~60ドルという比較的大きめのレンジをコアに揉み合う展開が想定される。11月入りしてからはやや調整売りが優勢になっているが、明確な方向性が定まっているとは言い難い。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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