台風12号+秋雨前線 東北地方も大雨のおそれ
最接近にこだわりすぎない
台風12号が日本の南の海上を北上しています。昨日よりも東寄りのコースをとる予想になり、現状、関東から東北地方にかけて、より影響が大きくなる予想に変わっています。
台風が接近するとよく、「上陸するのか」「最接近はいつなのか」ということを気にされる方は多いと思います。確かに、近づけば近づくほど影響は大きくなりますし、それが気になるのは自然なことだと思います。ただ、上陸や最接近にこだわりすぎるのも危険なことがあります。
接近前から大雨のおそれ
進路予想を見ると、東北地方に最も接近するのは、25日(金)であるといえます。ただ、今回は台風単独の接近ではなく、北側に秋雨前線が停滞しています。台風+前線は、大雨に警戒が必要な典型的なパターンです。台風周辺の暖かく湿った空気によって、前線の活動が活発化し、台風接近前から雨が降り、大雨になりうるわけです。東北地方であれば、最接近前の24日(木)から大雨に警戒が必要になってきます。また、オホーツク海付近にある強力な高気圧が、台風の北上を妨げ、長い時間にわたって雨が降り続く可能性もあります。
「マイ・タイムライン」の活用
大雨や台風の接近時などに役立つものに「マイ・タイムライン」があります。これは、自分や家族がとるべき防災行動を、時系列にまとめたものです。荒天が予想される3日前には何をする、2日前、1日前には何をするというように、具体的な行動を時系列に書き記しておきます。これをしておくことで、「いつ」「誰が」「何をする」かが明確になり、急な判断が迫られるような時に役に立ちます。
ただ、気象現象は、マイ・タイムラインで想定した通りに進むとは限りません。今回であれば、台風最接近よりもだいぶ前から大雨のおそれがあるため、タイムラインを前倒しで考えるなど、臨機応変な行動が必要になってきます。
備えは、あす23日(水)までに
きょう夕方に気象庁から発表された情報によると、23日(水)18時~24日(木)18時までの24時間雨量は、多い所で、東北太平洋側で100~200ミリ、東北日本海側で100~150ミリ、その後、25日(金)にかけて雨量はさらに増える予想です。
まだ予想される雨量には幅がありますが、東北地方においては、あす23日(水)までに一通りの備えは終えておく必要があるといえます。