台風12号が「復活」 日本に接近のおそれも
台風12号が「復活」しました。太平洋上を西へ進んでいた台風12号は、18日に熱帯低気圧にいったんランクダウンしましたが、20日午前9時に台風に再昇格。今後、日本の南に進んでくる見通しです。
復活台風となった12号
熱帯低気圧などにランクダウンしたあと再び台風となる「復活台風」は、数年に一度あります。昨年も台風7号がいったん熱帯低気圧になったあと、台風に復活して日本に近づきました。
「台風」と「熱帯低気圧」は同じもので、中心付近の最大風速が17.2メートル以上の強さのものが「台風」となります。
元はハリケーンの卵だった
今回の台風12号は、「復活」の他にも少し変わった経歴をもっています。
発生はハワイ諸島の南西で、そのまま発達すればハリケーンになるところでした。ところが、西へ進み続けた結果、「台風」として扱われる東経180度以西に入ってきたのです。
北太平洋で発達した熱帯低気圧は、東経180度より西が「台風」、東が「ハリケーン」と国際的に決められています。
その後、西へ進む間に、雲にまとまりがなくなり、18日には最大風速が17.2メートルを下回ったと判断され、台風から熱帯低気圧にランクダウン。それが再び雲がまとまってきたため、台風として復活したわけです。
今週後半に日本の南へ
台風12号の経歴は、野球で例えるなら、マイナーリーグから海を渡って日本のプロ野球に移籍し、2軍にいったん落ちた後に、再び1軍に戻ったといったところでしょうか。
1軍と2軍を行ったり来たりのレベルですので、先日上陸した台風11号のような強さはありません。日本に近づききれずに、弱体化するという予測データもあります。
ただ、それほど強くはないと言っても、台風です。荒天をもたらす力を、十分すぎるくらい持っています。また、離れたところからでも水蒸気を補給し、突発的な大雨を降らせることもあり、油断できません。
日本の南まで進んでくるのは、今週後半です。