松葉蟹・但馬牛　高級食材の宝庫　香住町

兵庫県の北部、日本海に面した香美町（かみちょう）。自然が豊かで、空の駅と呼ばれている余部駅や余部鉄橋、たじま高原植物園など、観光スポットも多い町です。たじま高原植物園内にある、大きなカツラの木の下を流れる「かつらの千年水」は、自分が今まで飲んできた湧水の中でもBEST3に入るおいしさ！この湧水を飲むために、何度も香美町を訪れているほど。

そして、香美町が好きすぎて2011年から「兵庫・但馬　香美町観光大使」を務めさせていただいています。　

香美町に行くと立ち寄りたいのが「道の駅　村岡ファームガーデン」。JTBが選ぶ道の駅ランキングで常に上位入っている道の駅です。

人気の理由は、但馬牛が通常よりリーズナブルに購入できるから。レストランでも但馬牛を使用したメニューをお手頃価格でいただくことができるので、旅の途中で立ち寄る人も多いんです。香美町に旅行した際には、ぜひ立ち寄ってみてください。

でも、旅行に行かなくても最近は全国いろんなところで、但馬牛が食べられるようになりました。嬉しいことです。

せっかくなので、都内で究極の但馬牛をいただけるお店を紹介しましょう。

予約必須！個室4部屋のみの「焼肉X」

2019年西麻布にOPENした「焼肉X」。ビルの地下にあり、小さな看板があるだけの知る人ぞ知るお店です。ちなみにXは「テン」と読みます。

ドアが開いても通されるのは本だらけのお部屋。でも、その一角が開いて…と、まるでスパイ映画さながらの仕掛けを通り、お部屋へと案内されます。

お部屋は個室4部屋のみ。事前に予約してから出かけましょう。

部屋数が少ないうえ、仕掛けだらけのお店なので、他のお客さんと会うことは、まずありえません。お忍びデートにも良いとか。隣のお部屋は有名芸能人かも…と想像すると、ちょっとテンションあがっちゃいます。

究極の但馬牛「但馬玄」

こちらのお店はコースのみ。いただくお肉は但馬牛の中でも、特に貴重な但馬玄（たじまぐろ）。香美町の上田 伸也さんという方が育てている但馬牛で、通常牛肉の脂肪の融点は40度なのに、但馬玄はマグロと同じ12度！まるで大トロのように口の中で蕩けるお肉なのです。
それで“たじまぐろ”なんですね。

月に４～５頭しか出荷されない貴重な牛肉。こちらを税込38,500円の「宙 ~SORA~コース」でいただきました。

その日いただくお肉は、カットする前に宝箱に入って登場します。おいしいだけじゃなく、エンターテイメント性にもこだわったお店です。

お料理は前菜、お肉のお刺身、ユッケ、タン、サラダ、焼肉（レバー・塩・タレ）、お食事、デザートと、全部で18種類。すべて紹介すると写真と文字数がとんでもないことになるので、一部だけ紹介します。

お刺身は牛タンと三角バラ。三角バラは目をつぶって食べると、マグロの大トロとしか思えない！口の中で消えるように蕩けていきました。

生肉の最後はユッケ。

ひとつはサマートリュフをたっぷり削り、もうひとつはレモンサワークリームの上にユッケを乗せ、表面をキャビアで覆った状態で提供されます。こんな贅沢が許されていいんでしょうか？食べる前に、目で満足してしまいます。

タンは切り方や部位を変えて、食感の違いを楽しみます。分厚く切ったタン元は、サクサクと小気味よく、薄く切ったタン下は旨味が濃い！

深い紅色のレバーは臭みがいっさい無し！レバー嫌いの私でもおいしく食べられました。

お店のスペシャリティは、なんとバーガーサンド！
ハンバーグをその場で焼いて、トーストしたパンに挟みサンドイッチに仕上げます。

と簡単に書きましたが、ハンバーグのミンチは極上の但馬玄。都内有名店の食パンに、エシレバターをたっぷり塗り、ハンバーグを乗せたら、サマートリュフをこれでもかってくらい削って山盛りにします。その上に照り焼きソースをかけて、特製バーグサンドの完成です。

極上の食材を使って作るジャンクフード！これを食べたら普通のハンバーガーが食べられなくなるかも。

焼肉はヒレ、ハラミ、特上カルビ、ロースをいただきました。どれも最高の焼き加減な1枚をお皿に乗せてくれるので、ただただお肉の旨味を堪能するだけ。

〆のお食事は、キャビアの乗った冷麺と、土鍋で炊いた “もつまぶし”。和歌山のぶどう山椒やフライドガーリックで味変しながら、最後は羅臼昆布で丁寧にひいた出汁をかけ、出汁茶漬けでいただきます。

〆のデザートは、目の前で作るとちおとめのシャーベット。季節によってフルーツが違います。以前利用した時は、シャインマスカットでした。

コースは税込29,800円から（サービス料10%かかります）。日常的に利用できるお店ではありませんが、記念日など特別な日に利用したいお店です。