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全体トップ3に入らなかった本塁打王たち。大谷翔平は現時点でア・リーグ1位、全体4位

宇根夏樹ベースボール・ライター
ノーラン・アレナード Jun 29, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズン、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、本塁打王を獲得するだろう。ア・リーグで大谷に次いでホームランが多いルイス・ロバートJr.(シカゴ・ホワイトソックス)は、9月18日にホームランを打ったが、これが36本目。44本塁打でシーズンを終えた大谷とは、8本の差がある。ホワイトソックスのレギュラーシーズンは、あと11試合だ。

 一方、ナ・リーグには、大谷よりもホームランの多い選手が3人いる。52本塁打のマット・オルソン(アトランタ・ブレーブス)に、45本塁打のピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)とカイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)がそうだ。シュワーバーは、9月18日に45本目のホームランを打った。

 昨シーズンの本塁打王は、ア・リーグが62本塁打のアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)、ナ・リーグは46本塁打のシュワーバーが獲得した。メジャーリーグ全体の本塁打ランキングでは、ジャッジが1位、シュワーバーは2位だった。

 今世紀に入ってから、ア・リーグの本塁打王とナ・リーグの本塁打王が全体トップ2にランクインしたシーズンは、2022年が8度目。そのうち、2003年は、ア・リーグ本塁打王のアレックス・ロドリゲスとナ・リーグ本塁打のジム・トーメイが、どちらも全体トップの47本塁打を記録した。また、2014年は、全体トップ2が3人。40本塁打のネルソン・クルーズと37本塁打のジャンカルロ・スタントン(当時マイアミ・マーリンズ/現ヤンキース)は、それぞれのリーグで本塁打王を獲得したが、スタントンと同じ37本塁打のクリス・カーターは、クルーズに次ぐア・リーグ2位に位置した。

 それに対し、全体トップ3に入らなかった選手が本塁打王を獲得したシーズンも、同じく8度を数える。なかでも、2009年に39本塁打のカルロス・ペーニャマーク・テシェーラ、2016年に42本塁打のノーラン・アレナード(当時コロラド・ロッキーズ/現セントルイス・カーディナルス)とカーター、2018年に38本塁打のアレナードは、本塁打王ながら、全体トップ5にランクインしていない。全体の順位は、いずれも6位タイだ。

 各シーズンの本塁打王の本数と全体の順位は、以下のとおり。

筆者作成
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 今シーズン、現時点のホームランが大谷より少なくロバートJr.より多い――全体のランキングで2人の間にいる――のは、39本塁打のムーキー・ベッツ(ロサンゼルス・ドジャース)と37本塁打のロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)だ。

 なお、2年前、大谷は46本のホームランを打った。この本数は、ア・リーグでも全体でも、3番目に多かった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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