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高温で融雪が進む。スキー場は一転雪不足に。

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
スキーシーズン到来!しかし雪不足気味に。(写真:アフロ)

記録的高温

今週5日間の平均気温(気象庁HPより)
今週5日間の平均気温(気象庁HPより)

昨日(22日)は季節外れの暖かな空気が流れ込んだために、東~西日本を中心に、全国の77地点で12月の観測史上1位の高温となりました。

昨日を含む過去5日間の平均気温をみると、ほぼ全国的に平年より3℃以上高いことを表す赤色で埋め尽くされているのがわかります。

主要地点では、秋田+4.0℃、仙台+5.0℃、東京+3.6℃、富山+5.4℃、鳥取+5.4℃、福岡+5.0℃など、この5日間ではちょうど季節が1か月逆戻りしたような暖かさとなりました。

高温で一気に積雪が減少

23日午前9時現在の積雪(気象庁HPより)
23日午前9時現在の積雪(気象庁HPより)

きょうは北海道で大雪となっていますが、本州付近は昨日より気温が下がったとは言え、日本海側の各地で雨が降っており、スキー場のある標高の高い所でも雪になっている所はあまりありません。

今シーズンは12月上旬~中旬にかけて、日本海側で比較的まとまった雪が降ったために、スキー場での雪不足の心配はさほどないのではないか?とも思われたのですが、今週に入ってからの暖かさで、一気に積雪が減少してしまっています。

例えば、気象庁で積雪の深さを測っている所で調べてみると、

(最深積雪→きょう正午)

青森県青森  (12月16日43センチ→0センチ)

福島県檜枝岐 (12月17日75センチ→24センチ)

新潟県津南  (12月11日72センチ→0センチ)

長野県野沢温泉(12月11日49センチ→0センチ)

鳥取県大山  (12月16日67センチ→0センチ)

など、この時期根雪になりそうな所でも、いったん雪がほとんどなくなってしまったような状態です。

スキー場の一時クローズ、オープン延期が相次ぐ

クリスマスを含む3連休の初日、きょう祝日にオープンを控えていた所も多いのですが、ゲレンデコンディション不良(雪不足など)で延期を余儀なくされた所が多くあります。

またすでにオープンしていた所でも、昨日からのまとまった雨により、いったんクローズして、今後の降雪状況により再びオープンする所も多くあるようです。

きょう午前中に調べたところでは、以下のようなスキー場で、オープン延期や一時クローズとなっています。

宮城県オニコウベスキー場

福島県アルツ磐梯スキー場

新潟県湯沢パークスキー場

長野県白馬コルチナ国際スキー場

長野県飯綱高原スキー場

滋賀県国境高原スノーパーク

鳥取県だいせんホワイトリゾートなど。

これはごく一部なので、スキー場に行かれる方は、最新のゲレンデ情報を仕入れた方が良いでしょう。

今後の降雪は?

来週にかけての天気は?(週間アンサンブル予報より)
来週にかけての天気は?(週間アンサンブル予報より)

きょうからあすクリスマスイブにかけて、次第に寒気が流れ込んでくるために、日本海側の標高の高い所では、次第に雪に変わってくるでしょう。

スキー場には恵みの雪となりますが、特に強い寒気ではないため、まとまった雪となる所は少ない予想です。

25日は全国的におだやかな天気となるでしょう。

そして、問題は26日の月曜日。低気圧が発達しながら日本海を進むために、再び暖かな南風が吹いて気温が高くなり、スキー場でも雨で降る所が多くなりそうです。

しかし、27日火曜日には強い冬型になり、寒気も入るため、ようやくスキー場にもまとまった降雪が期待出来る状況となりそうです。

ただ、気象庁から昨日発表された1か月予報では、1月にかけて、本州の日本海側では平年より降雪量が少ない予想です

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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