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著名人になりすましてビットコインを騙し取る新手の詐欺がTwitterで横行

篠原修司ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門
(写真:ロイター/アフロ)

 イーロン・マスクやジョン・マカフィーなど仮想通貨市場で話題を集めている富裕層になりすまし、ビットコインなどを多数のユーザーから騙し取る詐欺がSNS『Twitter』に出現しています。

 この詐欺の仕組みはとても簡単です。

 まず、犯人は著名人や著名なグループにそっくりななりすましアカウントを作成します。次にトランプ大統領など多くの人がフォローしているアカウントのツイートに「仮想通貨をフォロワーに配布します。指定のアドレスに少額の仮想通貨を送るだけで十倍~百倍の仮想通貨を受け取れます」という内容の返信をぶら下げるのです。

 あとはそれを見たユーザーが送ってきた少額の仮想通貨をそのまま貰ってしまう、というものです。

 「そんな詐欺に引っかかる人間がいるのか」と思うかもしれませんが、すでにビットコイン(BTC)を始めイーサリアム(ETH)やライトコイン(LTC)などの仮想通貨を中心に数千ドル規模の被害が出ているとのこと。

 多くの人は騙されませんが、「もしかしたら」と思う人の仮想通貨を集めることで結果的に大きなお金を騙し取っているわけです。

 海外では「まるで“ナイジェリアの手紙”と仮想通貨を組み合わせたような詐欺だ」と言われています。似たような詐欺が日本で行われないとも限りません。騙されないよう注意してください。

ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門

1983年生まれ。福岡県在住。2007年よりフリーランスのライターとして活動中。スマホ、ネットの話題や炎上などが専門。ファクトチェック団体『インファクト』編集員としてデマの検証も行っています。最近はYouTubeでの活動も。執筆や取材の依頼は digimaganet@gmail.com まで

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