【札幌市】4日まで! 作り手と使い手が交流できる「北から暮しの工芸祭」。心躍るクラフト作品が並びます
札幌市民交流プラザ1階SCARTSコートとSCARTSモール(札幌市中央区北1西1)を会場に、2日から始まった「北から暮しの工芸祭」。8回目を迎える同イベントは、「日々の暮らしにクラフトやアート作品を」という想いからスタートしました。北海道で活躍する「作り手」と「使い手」が直接交流できるのが魅力。クラフトや工芸が好きな人にはたまらない人気イベントです。実行委員会の方によると、今年はコロナの影響で中止も考えたそうですが、参加する人たちが交流することで少しでも明るい気持ちになってもらえたらと開催を決めたそう。
会場には、木工、陶芸、ガラス、布といった、さまざまなジャンルのクラフト作家たちがブースを出店。その数は50以上にのぼり、小さなアクセサリーから、椅子やテーブルなどの家具類まで、ワクワクするものがいっぱいです! さらに自然栽培で育てられた野菜や、オーガニック系の加工食品やお菓子、お茶などの食品も並びます。どれもこれもステキなのですが、ここでは個人的に「欲しい!」と思ったものの中からいくつか紹介します。
まず、全国に多くのファンがいる陶芸家・山田雅子さんの作品。映画「しあわせのパン」にも採用された器は、一見素朴ですが、どれも使いやすく温もりがあります。見た目の印象よりもずっと軽く、手に持つとしっくりきます。山田さんの作品を目掛けてやってきた方も多く、たくさんあったマグカップは初日の時点で残りわずかとなっていました。
「わぁ、これかわいい」と思わず触れたくなったのが、テキスタイル作家・下村好子さんの作品。北海道の羊毛を使って作ったという「ポンポンキーホルダー」は、バッグにつけてもアクセントになりそう。機械で紡いだものより、手で紡いだ羊毛のほうがふっくらするそうです。
コロナ禍にマッチした作品もあり、「大雪の大切プロジェクト」(旭川の大雪木工)が手掛けた「机箱」はなかなかのインパクト。人が入ることのできる木の箱状の中に机が付いている「個室型机空間」で、狭い住居スペースでも自分だけの空間を作ることが可能とのこと。中に座らせてもらうと、不思議と自分の世界に入ることができて気持ちが落ち着きます。ソーシャルディスタンス化に伴い、オフィスに取り入れた企業もあるとか。確かに集中して仕事に取り組めるかもしれません。
珍しい木製の蚊取り線香ケースを販売していたのは、「WHAT WE WANT」。旭川家具の職人有志が、自分たちが欲しいと思うアウトドア道具を作ろうと立ち上げたブランドです。密になれないこの時期、自宅の庭やベランダでも使える軽量の椅子やテーブル、ランタンシェードなど、オシャレでカッコイイ木製アウトドアグッズがたくさん並んでいました。
北海道産の原材料を用いた天然スキンケア製品を開発・販売する「セントモニカ」には、アイヌ文様を用いたステキな缶が…。何かと思ったら、なんとのど飴だそう。古くからアイヌの養生食として大切にされてきた「キハダの実」を成分としたのど飴で、なめるピリッと刺激が。でもなんだかクセになりそうです。
革製品を手掛ける「lampan」のブローチやピアスも個性的でオシャレ。革を何層かに重ね、立体的に。バッグや財布などを作ったあと、どうしても出てしまう端切れをムダにしたくないと作り始めたと教えてくれました。
このほかにも、札幌の絵本作家でイラストレータ―のすずきももさんや、同じくイラストレーターで絵本も手掛けるマット和子さん、羊毛フエルト作家のマナベハルミさんらのブースもにぎやかでした。
イベントは4日(日)まで。午前10時30分~午後6時(最終日のみ午後4時まで)。入場無料。問い合わせは、北から暮しの工芸祭事務局(叶多プランニング内)。電話は011-211-0810。