7月に入って梅雨本番的な空模様になってます。京都は今日も重たい曇り空で、先程から雨が降り出しました。が、今回紹介するお店へお伺いした日は、真夏を思わせる超快晴。めちゃくちゃ暑いけど雨よりはいいかと自転車で行ってみましたところ、なんと創業100年を超える老舗であることが判明しました。この間のまるせさんもそうですが、さりげなくこんな歴史のあるお店が存在しているなんて、京都は奥深いんどすな。早速行ってみましょ。

というわけで、今回お伺いしたのがこちら「満寿家」さん。四条大宮から北西へ伸びる後院通り沿いにあります。斜め向かいには中京警察署という立地でして、阪急大宮駅、京福四条大宮駅から徒歩4分ほどのようです。

店頭にはこんな感じで、味のある手紙メニューが貼り出されております。おうどんとおそば、そして冷やし系メニュー、さらにセットメニューもあるようですね。冒頭にも書かせていただいたように、この日は超快晴。うっかり熱中症になる可能性もある暑さでして、店内でゆっくりメニューを決めようと自動ドアの前に立つと「あ、開かん……」。何度か立ち位置変えたりしたんですが、うんともすんとも。それならと手で開けようとしてみたら、少しだけ開いて店内にお客さんが座ってるのが見えました。が、開かん……。後院通りを走るクルマからの視線、そして店内からどう見えているのか、など考えてると、熱中症じゃないけど恥ずかしさで頭がクラクラ……。結局店内から開けていただいて事なきを得ましたが、皆様行かれるときには、そんなこともあるんだよと、どこかの片隅に覚えていていただければ幸いです。

そんなことがありつつ、無事着席。と、奥様が湯呑と急須を持ってきてくださいました。この急須が……。

毛糸の鍋敷きと相まってなんともかわいらしい。とか言いつつ、何頼むか決めなくては、と卓上にメニューを探すも見当たらず。で、壁を見てみますと……。

おお、ちゃんと貼られてますね。表に貼ってあったもの以外にもいろいろとあるようです。壁を見つつ、いつものようにどーしよ〜と迷っておりますと、奥様が定食について説明してくれました。ありがたや。ちなみに店内には京都新聞と週刊現代が置かれてまして、BGMは演歌。嗚呼ほっこり、としてますと、お願いしたメニューがやってきましたよ。

こちらが今回オーダーした「ざるそば定食」950円です。出てきた瞬間、「わあおいしそー」と思わず溢れるグッドルッキングさよ。ざるそば＆天丼のセットはどちらも少し小さめサイズとの説明でしたが、ミニって感じではなく、程よいボリューム感。暑い日だったので、出汁系あったか麺ではなく、ざるを頼みましたが涼しげでいいどすな。では、早速おそばから……。

と薬味の皿を動かすと、あら！ お月見！！ うずら1つ入ってるだけの話といえばそうですが、なんかニッコリ。そのあと薬味をドババーと入れて、おそばをいただきます。

おそばはキンキンに締められたものではなく、ほどよい感じ。ツルルルッと喉を滑っていきます。暑い日にこのざるそばはたまりまへんな。思わず箸が止まらなくなる勢いでしたが、おっと丼もありまっせと一旦おそばをお休みにします。

天丼はエビ天におネギというシンプルな構成。たまたまですがこんな暑い日には玉子でとじてるバージョンより、こちらの具材＆お出汁の方がベターかもと食べつつ考えつつ。えび天は衣がお出汁を吸いまして、これはこれでまた乙。プリッとしたえびもおいしく、こちらも止まらなくなりそうで、ハッと我に返り、おそば→天丼→おそば→天丼→漬物→おそば……と三角食べで、おいしくいただきました。

帰り際、いつごろからお店をやられているかお聞きしたところ「104年過ぎました」とのお答えが。現在は二代目ご主人と奥様が切り盛りされているようで「写真撮りたいって人もよう来はるよ、よかったら見ておくれやす」と言ってくださり、厨房などを見せていただくという幸運も。その際見たのですが、どうやら入り口がもう一箇所あったようです（未確認）。お支払いのあとは、この「ご来店サービス券」までいただけて、大満足のランチとなりました。

100年を超える歴史を持つ「満寿屋」さん。ご主人とお話していますと「もうあと（跡継ぎ）おれへんねん」とおっしゃられてました。こんないいお店、いつまでも続いてほしいと願うばかり。皆さんもお近くにお立ち寄りの際には、ぜひぜひ自動ドアを自分で開けてどうぞ！ もう直ってるかもですが。