【南アルプス市】丘の端から眺める景色〜遠い昔も今も同じ〜
今回は、町と山の間の丘陵地にある古墳を目指します。
以前ご紹介した櫛形工業団地の鋳物師屋遺跡のある交差点を西に進みます。
曲がって少し先に目立たない交差点。カーブミラーを目印に右折します。
正直、荒れた道に慣れた筆者でも雑草の多さに辟易するほどの道。できれば何処かに車を止めて歩いて行かれたほうが良さそうです。
しばらく急坂を上がると妙に整備された空間が。車一台程度は止められます。
こちらが「物見塚古墳」です。釜無川以西では唯一の前方後円墳だそうです。前方後円墳というと大阪府堺市の仁徳天皇陵が有名ですね。鍵穴のような形の墳墓は誰もが一度は目にしたことがあると思います。
物見塚とは由来はどこからなのでしょうかね?鉄剣や銅鏡、玉類の副葬品もあったとのことで、埋葬されていたのは有力な首長だったのでしょう。
後円部を下から。
周囲は散策できるように整備されています。ベンチもあってゆっくりと時間を過ごすこともできそうです。
前方部から全体を眺める。写真だと分かりづらいですが、現地で見ると古墳の形状は何となく分かります。
維持をするための苦労もあります。
草木が茂っているので眺望はイマイチですが、樹間から富士山を拝むことができます。古墳時代の人間も同じように景色を眺めていたのでしょう。時代は違えど、同じ場所同じ景色を共有していると思うとなんか不思議な感じがします。このようなスポットに来るといつもそんな想像を巡らしています。
同様の古墳群のある曽根丘陵地方面も遠く眺めることができます。残念なことに道中が非常に荒れた道なので、どこかに車を止めて来るか冬になれば雑草も減って通りやすくなると思うので、その時期になってから訪れられたほうが良いかもしれません。遠い昔、同じ地域に住んでいた人間と、景色を共有できるなんてとても素敵なことだと思います。