先発投手との相性による開幕戦の展望〜パリーグ編〜
ソフトバンク・攝津×ロッテ・涌井
攝津vsロッテ打線 1勝0敗、防御率2.93
ロッテ戦は4月18日以来とほぼ1年ぶり。チーム打率.175でWHIP(1イニング当たりに出した走者の数)は0.91と安定感が光る。クルーズだけは被打率.600(5打数3安打)とタイミングが合っていたようだが、他に苦手としている打者は見当たらない。ただ打たれた10安打の内7本が二塁打。2死からでも得点圏に進まれると失点の危険が高まる。
涌井vsソフトバンク打線 1勝1敗、防御率2.66
20回1/3を投げ被安打17与四球5で6失点、特別抑えているわけでも打たれているわけでもない。そこそこ好相性という印象だ。打者別の対戦成績もソフトバンクの主力全員の被打率が.250〜.400の間に収まり、特に苦手としている打者も得意としている打者もいない。繋がれることなく先発としてしっかり試合を作りたい。
オリックス・ディクソン×西武・牧田
ディクソンvs西武打線 2勝2敗、防御率3.03
32回2/3で与えた四死球は16個。2イニングに1つはさすがに多い。加えて西武の主軸である中村とメヒアには1発を浴び、被打率も.444(9打数4安打)、.300(10打数3安打)と捉えられている。ランナーを置いて打席に迎えたくないがその前を打つ秋山は.333(15打数5安打)で栗山は.500(16打数8安打)とさらに分が悪い。無駄な四球を出すと序盤から荒れる可能性も。
牧田vsオリックス打線 2勝1敗、防御率2.89
大型補強を行ったオリックス打線だが、新戦力よりも対戦打率.471(17打数8安打)の糸井に注意が必要。二塁打も3本放っておりポイントゲッターとして非常にやっかいな存在。昨季、本拠地の試合では4勝4敗で防御率4点台だったがオリックス戦に限れば2点台前半となる。8年ぶりに改名した本拠地の開幕戦で弾みをつけたい。
日本ハム・大谷×楽天・則本
大谷vs楽天打線 2勝1敗、防御率2.63
6試合で2勝と勝ち星はそれほど多くないが37回2/3で48奪三振とイニング数を大きく上回る三振を奪っており、チーム被打率も.198と圧倒する。松井稼に.357(14打数5安打)、銀次に.471(17打数8安打)とされているが、相性が良くないのはこの2人だけ。大久保新監督は200盗塁を目標にした超機動力野球や外国人助っ人のローテーション制など新たな構想を打ち出すが、大谷は自分のピッチングが出来れば3年目の二刀流も幸先のいいスタートが切れる。
則本vs日本ハム打線 3勝2敗、防御率2.70
則本も36回2/3で40奪三振とイニング数を上回る三振を奪っている。WHIPも1.01で最も相性がいい。得意としている被打率.158(19打数3安打)の西川と.143(14打数2安打)の陽は確実に抑えたい。要注意は被打率.357(14打数5安打)で本塁打を放っている中田だが、打線のつながりで考えるなら9打数6安打で.667の谷口と7打数3安打で.429の近藤か。この2人には二塁打を2本浴びている。ルーキーイヤーから3年連続開幕投手という名誉に恥じないピッチングを。