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ついに台風1号発生!週明けは前線活発化で本州も警報級の大雨のおそれ:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
フィリピン付近で発生した台風1号の気象衛星画像(26日9時、気象庁HPより)

26日9時、台風1号が発生しました。今年2024年最初の台風です。

台風の進路にはまだバラつきがあり、本州にどのくらい接近するかはわかりませんが、少なくとも週明け28日頃の雨の降り方に影響が出そうです。

29日頃に大東島地方、その前に前線を活発化か

台風1号の予報円(気象庁HPより、26日9時時点)。白い円のどこかに台風が70%の確率で進むことを示す。赤い円は暴風域になるおそれがある暴風警戒域。最新の情報は必ず気象庁HPで確認を。
台風1号の予報円(気象庁HPより、26日9時時点)。白い円のどこかに台風が70%の確率で進むことを示す。赤い円は暴風域になるおそれがある暴風警戒域。最新の情報は必ず気象庁HPで確認を。

台風1号は26日9時現在、平年よりも海面水温が高いフィリピン付近にあります。
このあと発達しながら北東方向へ進み、29日(水)には暴風域を伴いながら沖縄の大東島地方に接近する見通しです。

本州付近に危険がおよぶのはそのあと…と思いきや、警戒すべきタイミングはそれよりも前に来ます。

26日夜から28日(火)頃にかけて、梅雨前線の雨雲が本州~九州の太平洋側などにかかり、台風周辺から流れ込む暖かく湿った空気が梅雨前線の活動を活発化させると予想されるためです。
すでに28日(火)は広い範囲で大雨警報を発表する可能性があるとして、気象庁が情報を出しています。

28日の早期警戒情報(気象庁HPより)。ピンク色の表示は、気象庁が大雨警報を出す可能性があるとしている府県。最新の情報は必ず気象庁HPで確認を。
28日の早期警戒情報(気象庁HPより)。ピンク色の表示は、気象庁が大雨警報を出す可能性があるとしている府県。最新の情報は必ず気象庁HPで確認を。

このあとの天気は

(左)26日昼すぎ、(中)26日夜、(右)27日昼前の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
(左)26日昼すぎ、(中)26日夜、(右)27日昼前の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

26日は西から天気が下り坂で、夜には九州のほぼ全域で雨となりそうです。

雨の範囲は27日(月)午前には関東まで広がり、28日(火)には各地で大雨になるおそれがあります。

また、北海道には別の低気圧が近づき、27日(月)にかけて雨・風が強まるでしょう。

今年の台風発生は早い?遅い??

台風は年によっては1月でも発生する一方、遅い年だと7月になってようやく台風1号が発生することもあります。

年によってかなり差があるため、「平年値は〇月〇日!」と言い切るのが難しいのですが、だいたい3月中旬~5月中旬くらいに1号が発生すれば「ほぼ平年並み」と言えそうです。
そのため、今年2024年に関しては「平年並みかやや遅い」ということになります。

なお、台風が早く発生したりたくさん発生したりしても被害が少ない年もあれば、1号の発生が遅く数も少ないのに大きな被害が出る年もあるため、早い遅いに関わらず、これからの梅雨と台風のシーズンに備えていきましょう。

気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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