【西宮市】第171回芥川賞を受賞した、松永K三蔵さんの「バリ山行」。実際に読んでみました!
2024年7月17日(水)に行われた第171回芥川龍之介賞の選考委員会において、松永K三蔵さんの小説「バリ山行(さんこう)」が受賞しました。
松永さんは関西学院大学出身で、西宮市在住。
受賞当日にコロワ甲子園地下1階にあるくまざわ書店 甲子園店へ行ってみると、その受賞速報が掲示されていました。
そちらには、もう1つの芥川賞作品である朝比奈秋さんの「サンショウウオの四十九日」の案内や、直木賞受賞作品の一穂ミチさんの「ツミデミック」の単行本も。
ただし「バリ山行」は7月29日(月)に発売とあって、まだ書架には並んでいませんでした。
というわけで日を改めて、阪急西宮ガーデンズ本館4階のブックファーストで購入。
直筆のサイン入りで、ちょっぴり得した気分に。
そして、そのページを開いてみました。
内容は、転職した主人公・波多が、登山歴20年の嘱託社員・松浦の呼びかけで始まった「春の六甲登山」に参加するところから。
そこから社内サークルに発展し、先輩社員の妻鹿が初参加。
彼は他の社員たちと違い「バリ」、つまりバリエーションルートという道なき道を登山しているのです。
時には藪漕ぎのように草木をかき分けながら歩いたり、崖をロープで降りたりと、かなり危険な行為。
主人公は妻鹿に誘われ「バリ」に同行するも、体調を崩して肺炎を患うことに。
ところが職場復帰をした際に妻鹿の退職を知り、主人公も彼を追うように「バリ」にはまっていく・・・。
そんなストーリーですが、文中に出てくる地名にくすぐられます。
最初の「春の六甲登山」集合場所は、阪急芦屋川駅。
主人公の住んでいるマンションの最寄り駅は、JR甲子園口駅。
「バリ」に向かう際に下車するのが、阪急甲陽園駅など。
また、18年前に六甲山で実際にあった遭難事件を思い出したりも。
ですが、久しぶりに六甲山縦走に出掛けてみたい気持ちになりました。