J1リーグ開幕戦。ガンバ大阪VSFC東京 ガンバ大阪監督&選手の試合後コメント
3月7日、ガンバ大阪はホーム・万博記念競技場で行われたJ1リーグ開幕戦で、FC東京と対戦。前半終了間際にFWパトリックのゴール先制し、後半もFW宇佐美貴史が自ら手にしたPKのチャンスを決めて2−0とリードを奪うも、試合終盤にFC東京のFW武藤嘉紀に2得点を決められて2−2で引き分けた。試合後のガンバ大阪の長谷川健太監督および選手のコメントをお届けする。
●長谷川健太監督
開幕戦でいいスタートをきりたかったのですが、たくさんのサポーターがいる中、選手は最後までしっかりと戦ってくれたと思っています。試合内容は非常によくて、気持ちも入っていたし、4連戦目という感じもなく、最後の20分くらいまでは気持ちの入ったプレーしてくれた。1点をとられて、若干、相手が攻勢に出て来たところで、最後少し疲れがでてきたのかな、と。ただ、スタートの試合で勝ち点1を獲れたということを前向きにとらえたいと思っています。もちろん、展開からすれば勝ち点3をとれる、とらなくちゃいけない試合でしたが、ただ今日の戦う姿勢や、ゴールを目指すというところ、強い気持ちは、それぞれがしっかりと表現してくれた。この勝ち点1をポジティブにとらえて、次の試合まで1週間あきますので、コンディションを整えて次の試合に備えたいと思います。
ー宇佐美選手を交代させた理由は?
若干、前線で起点になりきれない部分が少しでてきたので、リンスも状態が悪くなかったのでリンスをいれました。(守備というより攻撃の起点にということですか?)そうですね、攻撃の起点としてパワーがあれば…シュートもだんだんパワーがなくなってきていた。それは連戦の疲れもあると思いますし、またここからコンディションをあげてほしいと思います。
ー明神選手が入りボランチが安定しました。いいパフォーマンスだったと思いますが。
本当におっしゃるとおりですばらしいプレーをしてくれた。1失点目もクイックではじめられて、ハーフタイムにも、ああいうプレーには注意しようといっていたのですが。あそこで追い込まれて、セカンドボールへの対応でとられましたが、ああいうところを修正していけば、しっかりと勝ち点3をとれるようになると思いますので。本前回から中3日の試合で、その試合にも45分出て、その前のゼロックスにもフル出場をしていましたが、そういう中で本当によく最後までプレーをし続けてくれたと思っています。
ー米倉選手を投入する直前に、東京に点を入れられましたが彼にはどういうことを求めたのでしょうか。
相手が放り込んでくるのはわかっていたし、米倉は前への推進力があるので、ボールをとっったあとのカウンターというところと、放り込まれた時に、オ・ジェソクがどうしても前にしぼられ気味だったので、サイドからあがってくる選手へのクロス対応というところで米倉を投入しました。ロスタイムという事で時間を巧く使うという狙いも当然ありましたが、そうした矢先にとられてしまった、ということです。
●倉田秋
ガンバ大阪としては、もったいない結果に終わりましたが。
まあ、負けなかったのでよかったです。前半からアグレッシブに戦っていたし、気持ちも入っていたし、しょうがないとしかいいようがないですね。
残り20分までは共通理解をもって戦えていたように思います。
そうですね。ただ、ああなってしまうのも仕方がない部分もあるというか…守り切ろうという意識も出てきますしね。でもあそこで勝ちきれる力がないと…今季は試合も多いので、体力もそこまで使わずに勝ち切るということも考えられるようにならなきゃいけないとは思います。
倉田選手自身はコンディションの良さが伺えます。
確かに走れていますが、もう少しゴール前のところの迫力というか…2−0のときに相手もリスクをかけて攻めてきていた分、あそこでもう1点獲れれば試合も決められていたと思うだけに、攻撃の部分でもう少しらしさを出していきたい。
●藤春廣輝
全然、内容は悪くなかったし、特に、前半は我慢もしながら最後も1点を獲りましたし、逆に相手にもやられるという感じもなかったので。ただ、2−0になった瞬間に全体が間延びしたのもあるし、ACLの広州戦での1失点目と同じように、人数はいたのにやられたというのはもったいなかった。ああいうところで、シュートを打たさないとか、激しくいくとか、必要だったと思います。
ー前半から攻守にアグレッシブにプレーしながら流れを掴んでいた。残り15分くらいでやや、チームとしての共通理解が欠けたようにも見えましたが。
確かに途中から入ってきたリンあたりも、スボールを持った瞬間に、どうすればいいのか悩むようなシーンもあって、その中でボールを失うこともありましたからね。1点を返された時点で守るのか、もう1点を獲りに行くのかというような意思統一は必要だったかもしれません。
ー藤春選手自身は、コンディションもあがってきていますか。
自分的にはコンディションもいいし、状況に応じて対応できているので、あとはそれを勝利に貢献できるようにやっていければいいなって思います。ただ、最後は少し息切れしましたね。終盤、攻撃のチャンスがあった時も、ボールを受けてから仕掛けられなかったので、もう少し試合を重ねていくことでコンディションをあげていければと思う。
●遠藤保仁
勝ちきれれば一番よかったけど、勝ち点1ずつを分け合った訳だし、気に病む結果はない。内容的にはよかったし、ここから試合をこなせば更に良くなっていくと思う、全体的にもハードワークできていたし、開幕戦にしてはいい試合ができた。
2−0にしたあと、畳み掛けるような攻撃はなかなか見られませんでした。
もちろん3点目を奪いにいければ良かったのですが、リスクを負って攻める点差でもないし、全体的に守備の方もうまく戦えていましたからね。結果的には追いつかれて残念ですけど全体をみれば内容も向上しているし、今日みたいな試合を全試合で続ければ問題ないと思います。
ー失点シーンについて。
2点目はしょうがないかな、と。1点目は人がいただけに、あそこでもう少しうまく守る必要はあったのかな、と。ただ、とられるときはとられるので、そのとられるピンチの数を少なくしていけばいいだけのこと。毎試合ゼロで終わらせるのは難しいですが、局力失点を減らすことを考えながらやっていければいいと思います。
ーPKのシーンは宇佐美選手に譲りましたが。
はい、貴史が蹴りたいと言ったので。僕としては誰が蹴ってもいいと思っているので。
ー代表でも一緒の武藤選手に2得点を決められましたが、成長しているなと感じたところはありますか?
彼の最初のプレーを観ている訳ではないので比べる材料があまりないですが、得点を奪うというのは彼の特徴の1つ。今日も2つ決めたし、いい選手だと思います。
ー2−0でリードした試合を引き分けに持ち込まれるのは久しぶりですが、試合の終わらせ方という部分で感じたところは。
クロスからの対応に関しては十分対応できていたし、最後のパワープレーも結構跳ね返していましたからね。2失点目は相手がいいシュートでしたしね。もちろん勝ち切るために、あそこでうまく試合を終わらせるのは大切だし、それが勝ち点3に繋がって行くと考えても、いい教訓は得られたのかな、と。ああいう場面で、相手にフリーでシュートを打たせないことも必要だし、ラインコントロールやポジショニングということでも、チームとして共通理解をもってやっていくことが出来ればいいんじゃないかと思います。