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拭くともわっと臭うタオル‥臭いの原因は?柔軟剤・洗濯ビーズの使い方を見直そう!

平島利恵洗濯研究家
柔軟剤を多用したタオルからこんな汚水が…!

洗濯研究家の平島利恵です。毎日使うタオル、乾いているときは気にならないのに、身体を拭くと「もわっとした臭い」が漂ったり、「吸水力の低下」にお悩みではありませんか?その原因は、柔軟剤・消臭ビーズの誤った使い方かもしれません。

タオルに柔軟剤を使うとどうなる?

タオルは体を拭いた時に汗や皮脂が付着し、フープ状のパイルに汚れが蓄積しやすいアイテムです。洗濯の際に、衣類量が多すぎたり、すすぎが少なかったりすると、汚れが残り、蓄積します。
雑菌や汚れが残った状態で柔軟剤を使用すると、汚れた繊維ごとコーティングされてしまいます。汚れが残ったタオルを幾度もコーティングすることで、臭いだけでなく、黒ずみも発生します。

洗濯ビーズは香害に注意

洗濯ビーズ衣類やタオルに香りを付けるアイテムです。汚れを落とす働きや衣類を谷柔らかく仕上げる働きはありません。柔軟剤と併用可能で、香りの持続効果が高いのが特徴ですが、香りが強くなりすぎる恐れがあるため使用量には注意が必要です。

吸水力の低下

柔軟剤がタオルの繊維をコーティングすることで、吸水力も低下します。

もわっと臭うタオルを復活させるには?

もわっとした臭いや吸水力の低下を感じたタオルは、「つけ置き洗い」で蓄積汚れと余分な柔軟剤成分をしっかり落としましょう。

1. お湯とアルカリ性粉末洗剤でつけ置き洗い

  1. 40~43度のお湯を用意します。
  2. アルカリ性粉末洗剤をよく溶かします。
  3. タオルを1~2時間つけ置きしてから洗濯機で洗います。
    ※洗濯機で洗う際は、衣類量を減らし、たっぷりの水で泳がせるように洗いましょう。

2. 柔軟剤を控える

ふんわり仕上げたい場合は、乾燥機を使用したり、四隅を持ってパンパンと振ってから日陰で干し、カラカラに乾かしすぎないようにしましょう。

実際にバスタオルをつけ置きしてみると…

柔軟剤+洗濯ビーズを多用し、もわっと臭うタオルをつけ置き洗いしました。すると普段の汚水(皮脂汚れ)とはまた違った汚水が…!

タオルを清潔に洗う3つのコツ

柔軟剤や洗濯ビーズを使う理由として「タオルの臭いが気になるから」という方もいらっしゃると思います。でも、タオルの臭いの原因は、落とし切れなかった汚れや雑菌です。これらをしっかりと落とすことで、臭いを解消しましょう。

1.たっぷりの水で洗う

水をよく吸うタオルは、洗う際に水量が不足してしまうことがあります。タオルを洗う時は洗濯物の衣類量を減らし、たっぷりの水でよく洗いましょう。
衣類量の目安は、縦型で7~8割ドラム式で5~7割が上限です。

2.しっかりすすぐ

タオルは水をよく吸うため、洗濯時に他の衣類から出た汚水も吸い込んでしまいます。すすぎは2回以上で、よくすすぐことが大切です。

3.洗濯槽を清潔に

洗濯槽の汚れがタオルに付着し、臭いの原因になることもあります。月に1度は洗濯槽クリーナーを使って、洗濯槽内のカビや汚れを除去し、清潔に保つようにしましょう。

タオルを使ったときのもわっとした臭いは、柔軟剤の使い過ぎによる蓄積汚れ雑菌の繁殖が原因かもしれません。柔軟剤を控え、つけ置き洗いで汚れをしっかり落とし、洗濯量や干し方を工夫することで、タオルを清潔でふんわりと仕上げられます。家族全員が気持ちよく使えるタオルを目指して、ぜひ試してみてください!

洗濯研究家

2004年武庫川女子大学を卒業。株式会社リクルートに入社し、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC事業を展開。2013~2015年NY在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国し、洗濯洗剤と布ナプキンプランド"Rinenna"を展開。現在、洗濯研究家として「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。クリーニング師。

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