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【京都市上京区】境内中に七夕飾り 大福梅の土用干し 足つけ神事も始まった天神様の夏祭りは見所満載!

HOTSUU地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 京都地方気象台のホームページから環境省熱中症予防情報サイト(外部リンク)に入ってみると、2024年8月3日もまた熱中症警戒アラートが発動されていました。7月4日から8月3日までの1か月での熱中症警戒アラートの発動回数は、京都府で14日に及びます。近畿圏では和歌山県の25日、兵庫県の21日に次いで3番目に多くなっています。

 ちなみに熱中症警戒アラートとは、「熱中症の危険性に対する『気づき』を促すものとして、府県予報区等内において、いずれかの暑さ指数情報提供地点における、翌日・当日の日最高暑さ指数(WBGT)が33(予測値)に達する場合に発表」されます。まさに酷暑がまだまだ続くようです。みなさん、お出かけの際にはくれぐれも対策をお願いいたします。

 そんな酷暑の中でしたが、8月3日に北野天満宮を訪れて見ると、「御手洗祭」が行われていて、境内中に七夕の短冊が飾られていました。「えっまだあるの」と思った方もいるかも。七夕祭は本来「棚機祭」と書き、機織りの町・西陣地域らしく、北野天満宮では、機織りの祖神・天棚機姫神(あめのたなばたひめのかみ)の祭として根強い信仰を守ってきました。従前は7月7日に斎行していましたが、現在は旧暦に復されています。

 旧暦に基づく伝統的七夕は「二十四節気の処暑を含む日かそれよりも前で、処暑に最も近い新月の瞬間を含む日から数えて7日目」とされています。8月にあたることが多く、夜にはベガ(織姫星)とアルタイル(彦星)が空高く輝いています。2024年は8月10日、2025年は8月29日、2026年 8月19日となります。

 近隣の園児たちや参拝者らが託した願い事が色とりどりの短冊に書かれて飾られています。「サッカー選手になれますように」「絵描きになれますように」「ぴあのがじょうずになれますように」など、一昨年、昨年のように「コロナ退散」の文字は消え、技芸上達などの願い事が多かったようです。

 本堂前では、大福梅の「土用干し」が行われていました。御祭神の菅原道真公が生涯こよなく愛したとされる梅は、「春告草」とも称するように、立春と招福を呼ぶ縁起が良いとされる花です。古くより、北野の境内神域で育った梅干しは学業成就・入試合格・災難厄除祈願など、天神さまの御神徳が大いに宿った縁起物とされてきました。

 毎年、正月準備を始める12月13日の事始めより授与されます。この大福梅を元日の朝、または元旦の祝膳の初茶として飲めば、心身の邪気を祓い浄め、一年間を無病息災で健康に過ごせるといわれています。

 8月2日から18日の「北野祭」では、境内の御手洗川で「足つけ燈明神事」も行われています。清らかな御手洗川の水で邪気を祓い、五色のろうそくに願いを込めて灯し、奉納します。水に浮かべると文字が浮き出る水占みくじもありますよ。期間内は、境内の夜間ライトアップ、御本殿石の間通り抜け神事などの神事も行われます。ぜひ立ち寄ってみてください!

北野天満宮(外部リンク)京都市上京区馬喰町 075-461-0005

地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

「YAHOO!ニュース ベストエキスパート2024 地域クリエーター部門 特別賞」を受賞 京都をこよなく愛する地域ニュースサイト号外NETの京都市担当タウンクライヤ―です。京都西山郷土史研究家。FMおとくに86.2Radio BoozeK 「京都西山サイコー」パーソナリティー。四国から大阪の元地方紙記者。京都の観光ガイドをしながら京都時空観光案内2025(観光ガイドのための京都案内マニュアル)全23巻や「やさぐれ坊主京を創る・前田玄以の生涯」(京都文学賞一次審査通過)、「桂女恋唄・京都西山山麓西岡36人衆の物語」をはじめ、京都を題材にした小説なども執筆しています。竹の街京都から発信します。

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