栃木SCを迎えてのJ3リーグ15節。いい入りをしたとはいえ、28分に栃木に先制を許すて展開になったが、攻撃が加速した後半は50分にMF妹尾直哉が先制点を奪うと、57分には同じくMF妹尾が逆転弾を叩き込む。その後も61分にはそのMF妹尾のクロスにあわせてFW一美和成が今季初ゴールで突き放した。試合終盤はGK林瑞輝が相手選手と接触するアクシデント。それによって５分ほど試合が止まった中で９分と表示されたアディショナルタイムに栃木に追加点を許したものの３−２で試合終了。吹田スタジアムでの初勝利をつかんだ。試合後のガンバU-23監督、選手のコメントをお届けする。

●宮本恒靖U-23監督

前半、入りも悪くなくて、１５〜２０分と狙いとするサッカーをしていた中で、少し残念な、集中力が欠けたシーンで失点した前半でしたが、でも全然、取り返すことができると伝えたハーフタイムでした。選手も顔をあげてくれて、じゃあ具体的に何をしようか、というところで、妹尾はもっとスペースにいく動きとか、ラインの上げ下げ、相手のロングボールからの攻撃ということへのケアなど、指示をして、全員が選手たちがしっかりと気持ちを奮い立たせて点を取りに行くプレーがでた後半立ち上がりで、しかも、ラッキーな形で裏にボールがでるというところから、妹尾がゴールを取れた、と。そのあとみんなの肩の重荷がとれて、どんどんゴールに向かっていった結果３点につながった。いろんなアクシデントがあった中で、林瑞輝も怪我を抱えながらさいごまで集中力を切らさずにプレーをして、全員が戦うという…試合前に確認していたことができたことが勝利につながったと感じています。

ー今シーズンなかなかなかった複数得点、逆転勝ちなど、これまでできていなかったことをやれた上で逆転勝ちを収められました。弾みが出る試合になりそうですか？

フィジカルが強い相手というか個の強さがある相手にどう戦うのかというところで、少し戦術的な練習が多かったのですが、それに対して選手がいい反応をみせてくれていましたし、何より、コンディションの良さも目立ってボールを奪ってから出て行くとか、何度もプレッシングをかけるというハードワークの良さが目立った。それが試合の結果につながったというところで、選手には間違いなく自信がつくと思いますし、点を取られたら今まではなんとなく勝てないなっていう雰囲気がありましたが、今日に関してはピッチ上からはそれが感じられなかった。ただ連勝というのはまだないのでそれはしていかないといけないと思っています。

ースヨンが出場停止で、センターバックは３人とも本職ではない選手が守りました。守備に関しての手応えと、率直に最下位を脱出できたことについてどう感じていますか。

順位に関してはあまり…もちろん一番下にいるのは気分がいいものではないですが、どんどんここからあがっていくというつもりでいます。守備に関しては、少しずつよくなっているのが、ラインコントロールだったり、平尾が入ってもそこの適性があると思っていたし、あとは、いかに足立翼だったり妹尾がやっていたサイドハーフのポジションの選手を生かすのか、高江のポジション、芝本のポジションの選手がどうポジションをとるのかということもありますけど、そこの連動性と呼吸さえあえば、今日のような試合ができるんじゃないかという予測はありました。

●MF妹尾直哉

みんながしっかり守ってしっかり攻撃したことが勝利につながった。先制を取られる展開になったけど、前半惜しいシュートもあったし、それを後半も続けられるようにと思って試合に入りました。１点目は得意な形できたので練習通りに蹴るだけで、２点目はこぼれてきていい位置にいて決められました。３点目のアシストのクロスはいい形で入ってよかったです。チームとして初めて複数得点で勝利できたので、これを続けられるようにやっていきたい。

●DF平尾壮

（今週ずっとセンターバックの右で？）はい、そうです。攻撃的なところは消さずに、また、サイドバックなら自分の右側を気にしなくていいんですけど、今日は違ったのでそこは気にしながらプレーしていました。あと１つ下がったのでボールを持った時のリスクがあがるので、そこも意識していたところの１つです。（３人とも本職じゃない中で、チームとして失点を減らすためにボールを持つ時間を長くするとか、攻撃にかかる時間を、とかっていうのは考えた？）そういうのもありましたし、俺が５バックの右やっているときから守備は…前からはめるところははめていこう、と言っていた。ここ最近、いい守備ができていたからそれは続けようと話していたし、僕自身も、コーチングとかでできる限りトライをしようと思いながらプレーしていました。（チームとしては失点しても勢いは落とさず、組織としてプレーできる時間も増えてきたのでは？）そうですね。前半失点する前もいい形でゴールに迫っている場面もありましたし、やっていて自分たちでも成長を感じられているところもある。球際だったり、そういう部分で負けることも少なくなってきたとは思います。ただもっと出来ると思うので、そこは上の選手がもっと引っ張ってやっていきたいと思う。

●FW一美和成

（ずっと取りたいと言っていたゴールがとれました。）得点できていなかったのは一番課題だったので得点できてよかった。（左の妹尾選手にボールを出したところから、イメージできたましたか？）直哉くんは足元につけたらドリブルすると思ったので、それよりは、スペースに出して走らせてクロスをダイレクトであげてくれ、っていうボールを出した。そこから、イメージしていたボールがきたので決めるだけでした。（チームとしても複数得点がとれた）ツネさんも複数得点で勝てていないっていうのは試合前に言っていたので、今日はそういう形でとれて勝ててよかったです。今日は失点を食らっても下を向かずに戦えていたし、全員、気持ちを引き締めて後半に臨んだことで勝てたのかな、と。吹田で初勝利だったので嬉しいです。