1体を3人で操縦のレアシステムが凄すぎる! 受け継がれてきた阿波の伝統芸能に感銘【from 徳島市】
2023年4月も中旬になり、ポカポカと暖かく陽気な日も増えてきました。
お出かけしやすいこの時期に、徳島市の魅力を再発見してみませんか?
徳島市川内町には、阿波の伝統芸能であり国の重要無形文化財でもある「阿波人形浄瑠璃」が毎日上演される「徳島県立 阿波十郎兵衛屋敷」があります♪
上演で使用される人形は、1体を3人がかりで動かす仕組み。
人形浄瑠璃業界では人形を操るこの仕組みを「遣う」というようで、3人の息がピッタリ合わないと上手く操作できません。
阿波人形浄瑠璃も1体を3人で遣うのですが、このように1体の人形を複数人で動かす人形浄瑠璃の仕組みは、世界的にみても珍しいのだとか。
阿波十郎兵衛屋敷の定期公演
阿波十郎兵衛屋敷では、毎日開催される定期公演で「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段」上演されていて、平日はCD音源で人形座のみ、土日祝日は太夫・三味線・人形座が出演しています。
出演する団体は毎回変わるので、月間スケジュールなどをチェックして参考にしてください。
「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段」は、1698年に罪状を明らかにされないまま藩の政策上の犠牲となって処刑された、庄屋・板東十郎兵衛の名を借りてつくられたお家騒動の物語です。
舞台の上部には日本語を英語に翻訳したテロップが流れ、国内外の方が楽しめる仕組みとなっていますので、お誘いあわせのうえ足を運んでみてください。
また、阿波十郎兵衛屋敷の敷地内には、阿波人形浄瑠璃に関する展示のほか、3人遣いを体験できるコーナーなども設けられている展示室もあります。
1人で触って、人形の表情が変化するのを楽しめるコーナーもありました。
…んっ…? …ツノが…!
売店もある!
展示室の隣には売店もあり、工芸品や名産品、徳島県産の食材を使った商品などが豊富に販売されています♪
たとえば、口当たりがやさしくスッキリとした後味の「阿波晩茶」や酸味と塩味が楽しめる昔ながらの梅干し「神山ルビィ」、木頭ゆずを使った「ゆずみそ」や洋菓子。
魚や肉の味を引き立ててくれる「かいふ藻塩」や鯛と米俵の2種類が入って縁起の良い「阿波和三盆」などもありました。
催し物や「いけばな講座」の開催も
阿波十郎兵衛屋敷では日によって、催し物や「いけばな講座」なども開催されています。
近い日程では、2023年4月28日(金)に日仏共同制作の音楽人形劇「Konpaku」が上演予定ですが、入場料とは別料金で事前にチケットを購入する必要があるので注意してください。
また、2023年4月23日(日)には、1回のみでも参加OKないけばな講座「和の空間でいけばな」も予定されています。
こちらも入場料とは別に参加費が必要です。
また、前日までに阿波十郎兵衛屋敷への申込が必須となっていますので、ご注意ください。
2023年4月23日にいけばな講座を予定している草月流は、先月3月に、草月流新田陛嘉社中展「和の空間にいける」を開催。※講師を務めるのは、新田陛嘉(にったのりか)先生。
ノスタルジックな屋敷や人形、趣のある庭と生け花が調和し、華やかで美しい空間を演出していました。
いろいろ楽しめる阿波十郎兵衛屋敷へ、ぜひ訪れてみてくださいね。
■徳島県立 阿波十郎兵衛屋敷
【住所】徳島市川内町宮島本浦184