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【名古屋市千種区】緑の大仏は必見! 織田信長父の菩提寺 本山「桃厳寺」、お正月は「ねむり弁天」ご開帳

れさ太郎地域ニュースサイト号外NETライター(名古屋市)
名古屋大仏

緑色の「名古屋大仏」で有名な本山の「桃厳寺(とうがんじ)」は、ちょっとセクシーな寺宝で知られるので「名古屋の珍スポット」扱いされがちですが、織田信長の父、信秀の菩提寺という由緒正しい曹洞宗のお寺です。初詣にぴったりのお寺ですので、ご紹介いたします。

「桃厳寺」とは?

桃厳寺 正門
桃厳寺 正門

「桃厳寺」は「本山」駅6番出口から徒歩3分ほどの、四谷通沿いにあります。本山交差点を南に進んでいくと木が茂っている所が見えてきます。正門は四谷通沿いですが、大仏を直接見たい場合は駐車場の角で曲がって裏側から入る近道もあります。

「桃厳寺」の正式名称は「泉龍山桃厳寺」といいます。末森城で病死した父、信秀を弔うために、末森城主だった息子、織田信行(信勝)が天文年間(1532~55)に創建しました。信行は信長の弟です。当初は千種区穂波町(末森城の近く)にあったそうですが、1714年にこの地に移されたそうです。父の死後、信長と信行兄弟は末森城で戦をすることになります。
2024年6月25日の、末森城跡に建つ「城山八幡宮」の記事で末森城について詳しく書いていますのであわせてご覧ください。

【あわせて読む】
【名古屋市千種区】城山八幡宮の夏祭は7/15-17 信長兄弟の戦の城跡に昭和の洋館も建つ歴史スポット(Yahoo! ニュースエキスパート)

「桃厳寺」は「聖観世音菩薩」が本尊ですが、信秀が所有していたと伝わる弁天画像も祀っているので「東山辨天(弁天)」とも呼ばれているようですね。一般的には弁天様のお寺というイメージのようです。弁天様は芸事の神様でもあるので、芸能人の参拝も多いそうです。

エキゾチックな境内?!

清浄門
清浄門

参道を進んでいくと「清浄門」があります。なんとなく中華風?

「清浄門」を入るとすぐ横に赤い壁のかわいらしい家が。まだちょっと紅葉が残っていました。

不老門
不老門

さらに参道を進んでいくと、「不老門」があります。まるで竜宮城のような山門ですね。「桃厳寺」の建築や装飾は、純和風という感じではなくどことなくアジア風です。

「桃厳寺」の沿革です。文語なので戦前のものかと思いきや、1987年に作られた大仏についても書かれているのでそうではなさそうです。まだ綺麗ですものね。愛知県北設楽郡に奥の院があるそうです。

「宝幢(ほうどう)」というものだそうです。「宝幢」は「法幢」の美称で、禅宗で説法のあることを示すためにたてるのぼりのことだそうです。

「宝幢」の周りを三周すると願いが叶うそうですよ。

「愛犬供養塔」もありました。

奥の建物は何でしょうか? 「桃厳寺」には公式サイトがなく名古屋市の観光情報ページしかないので、あまり詳しい事が分かりません。何かの祠(ほこら)っぽいですが。また名古屋市の「みちくさマップ」にも少し記述があります。

それから本堂の外観撮影に失敗してしまいまして申し訳ありません。ピンボケしてしまいました。私が行った時は暗くなる直前でもう閉まっていたのですが、巨大な木魚があるそうです。
本堂には無料で入れますが、有名な「ねむり弁天」を拝観するには1,000円の拝観料が必要です。「ねむり弁天」は上半身裸のセクシーな弁天様で、通常はガラス越しの拝観です。しかし年2回「ご開帳」があり、直接間近で見られるそうです。お正月と5月に見られるそうですので、初詣では是非どうぞ!
また「弁財殿」には「男女和合」の寺宝がたくさんある事でよく知られています。要するに男性・女性のシンボルをかたどったものが祀られているそうです。境内にも性器シンボル像が点在しますがここでは控えます。家族連れよりはカップルでの初詣向きかも?

グリーンな名古屋大仏

ではお待ちかねの大仏を見に行きましょう!

うわ~、すごいですね。この近所に住んでかなり長いのですが、正直ここに来たのは今回が初めてです。当然「名古屋大仏」も初めて見ました。最初頭に浮かんだ言葉は「めっちゃ緑!」でした。とにかく緑色にびっくりします。

大仏の高さは10メートル、台座も合わせると15メートルだそうです。普通大仏は蓮の花の上に座っていることが多いかと思いますが、ここはゾウさんに囲まれています。インドな雰囲気です。

大仏の目・唇・耳・白毫(びゃくごう)には金箔が施されています。白毫とは仏像の額にある点のようなものの事です。悟りの目印とされているそうです。

パオーン!

台座に書いてある言葉です。

その解説です。

名古屋大佛(大仏) 坐高10米(座高10メートル)

佛教(仏教)の三法印

諸行無常 ものごとはみな、移り変る(変わる)

諸法無我 ものごとはみな、もちつもたれつ

涅槃寂静 ものごとはすべて、調和したとき安定する

昭和六十二年秋 開眼法要厳修(ごんしゅ)

この大仏は昭和62年(1987年)に作られたことが分かります。意外と最近です。

こんなシュールな写真が撮れました。実はこの名古屋大仏は、できた当初は普通の色だったそうです。その当時の写真は名古屋市のページにあります。

大仏の手もありました。元々はこんな色だったんですね。

除夜の鐘

さて、「除夜の鐘」ですが、ネットで検索すると、過去には鐘をつかせてもらえたような記述もありました。2024年は見学のみ可能だそうで、僧侶が行うそうです。22:30頃から1時間ほどで終了するそうです。

境内にはこのような竹林もあり、住宅街の中とは思えないような静けさです。この竹は「四方竹(しほうちく)」という珍しいものだそうです。

ちょっと変わった雰囲気のお寺「桃厳寺」に、初詣をしてみませんか?

桃厳寺

住所:〒464-0819 愛知県名古屋市千種区四谷通2-16
アクセス:名古屋市営地下鉄東山線・名城線「本山」駅6番出口より徒歩3分
電話番号:052-781-1427
営業時間:9:00~17:00
定休日:なし
入場料:無料(ねむり弁天拝観料:1,000円 ※ ねむり弁天は通常時ガラス戸越しに拝観可能。年に2回御開帳され、直接拝観が可能。)
駐車場:なし(近隣コインパーキングをご利用ください)
名古屋コンシェルジュ 桃厳寺紹介ページ

地域ニュースサイト号外NETライター(名古屋市)

名古屋市在住。2024年2月より地域ニュースサイト号外NETの名古屋市名東区・千種区担当ライターとして、毎日地元のニュースを書いています。音楽とアートと建築とお笑いが好き。趣味の写真と自転車を生かして名古屋の街の魅力をお伝えします。名古屋出身者ではない目線からの名古屋の発見点もお伝えできればと思います。Instagramでは名古屋で撮った写真作品を上げています。

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