軽井沢はミステリーの香り。名探偵シャーロックホームズの謎解きはここで生まれた?【長野県軽井沢町】
突然ですが、ミステリーと聞いて何を連想しますか?
推理小説、TVドラマ、謎解き、トリック、事件、名探偵? ところで、いつからミステリーという作品ジャンルができたのでしょう。大きな話をするつもりはないですが、気になってきました。
そういえば、軽井沢の西の外れにはシャーロックホームズ像が建っていると聞きました。
軽井沢とシャーロックホームズ?なんだか結びつかないように思いますが、本好きミステリー好きとしては一度は見ておきたい。
なんといってもシャーロックホームズの銅像は世界に4体しかないそうで、その1体が軽井沢にあるというなら貴重です。でもなぜここに?
軽井沢追分エリア「浅間神社」前の無料駐車場に車を停めて歩いて向かいます。ここから旧中山道を「分去れ」まで真っ直ぐ歩きます。道の両側には骨董屋や古本屋、蕎麦屋、雑貨屋と魅力的なお店が並んでいますが、ひとまず寄り道なしでいこう。
分去れ右手を歩いていくとお目当の野外彫刻が。案内看板が出ているのでここまでくるとわかりやすいです。僅かに残る雪の中、早春の風景の中にしっかりと建っていました。
パイプを持ち、探偵コート姿のシャーロックホームズ像です。凛々しいお姿。
では、なぜここ軽井沢追分にシャーロックホームズ像があるのか。案内板を見てみましょう。
「アーサー・コナン・ドイル(1859〜1930)が書いたホームズ物語全60作品を翻訳家の延原謙(のぶはらけん)がここ追分で全訳したのにちなんで、この地を選び、ホームズ登場100周年を記念してホームズ像野外彫刻を建てました。1988年10月シャーロック・ホームズを愛する有志一同(内案内板より抜粋)」
そうか、日本で初めて日本語訳の『シャーロックホームズ』物語が誕生したのが、軽井沢町追分だったんですね。延原謙さんの偉業によって、シャーロックホームズの全謎解きが初めて日本語で紹介された記念すべき場所。
ミステリーを書く場合、決して過去のトリックと重なってはいけないそうで、どこを起源に辿るかというとシャーロックホームズなんだそうです。それ以前に、エドガー・アラン・ポーがミステリーらしい作品を残していますが、ひとつのジャンルとして確立したのが大人気作品となった『シャーロックホームズ』シリーズだったそうです。
ちなみに、『シャーロックホームズ』全訳作品を読むなら、新潮文庫シリーズがオススメです。シャーロックホームズの冒険、帰還、思い出、事件簿、最後の挨拶、叡智の6冊で、56の短編と4つの長編、全60作品をコンプリートできます。
こちら、軽井沢追分の古書店「追分コロニー」で見つけました。
『シャーロックホームズ』シリーズは『聖書』に次いで全世界で読まれているベストセラー。
シャーロキアンと言われる熱狂的なファンも生み出し、ミステリーをとんでもない人気ジャンルに押し上げた物語。
日本語訳が軽井沢町追分で生まれたなら、やっぱりここはミステリーの香り充満してます。