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日本一甘いぜんざい!歴史受け継ぐ博多の三大名物・川端ぜんざい(福岡市)

伊藤みさ時遊zine編集部(福岡市)

博多祇園山笠が奉納される「櫛田神社」からすぐ近く。川端商店街の一角に、博多三大名物・川端ぜんざいを通年提供するスポットがあります。(博多三大名物はこのほか辛子めんたいこ、水炊き と言われています)

それが、川端ぜんざい広場。

味のある器にお餅と、甘み強めのトロっとしたぜんざい。

シンプルな和のスイーツですが、その昔っぽさを感じる甘みとそれを食べる環境が他にない演出で、“地元名物をいただいている!” という充実感に浸れます。

【日本一甘い!】当時の甘みは一体どれくらいだったのだろう…とちょっと興味が沸く逸話

もともと“川端ぜんざい” とは大正初期に「川原四姉弟」により創業されたぜんざいの店で提供されていたもので、一口ごとにたくあんを食べ、お茶を飲まないと食べられなかった!と言われるほど【日本一甘い】ぜんざいだったそう。

そんな激甘なぜんざいは博多の庶民に親しまれ、ここ博多川端の名物と呼ばれるほどの人気を博しました。


公式によると、現在の甘さは当時の3分の1ほどに抑えられているそうですが、それでも個人的にはけっこう甘いと感じた川端ぜんざい広場のぜんざい。

…本家の味は一体、どれだけ甘かったんだろう…!


永く愛されたその店は昭和60年を最後に閉店してしまいましたが、その味を懐かしむ声が高まり、地元商店街が主体となってアイデアを出し合い1994年(平成6年)、この「川端ぜんざい広場」として復活しています。

今では海外からの観光客も多く訪れるスポットとなっていて、いろんな言葉が飛び交っています。

博多ならではの文化に触れながらぜんざいをいただける空間

川端ぜんざい広場 は食券制。先に注文の品のチケットを券売機で購入し、お店の方に渡して出来上がりを待ちます。(持ち帰り用も券売機で清算)

ちなみに、筆者が訪れた日は非常に蒸し暑い夏の日だったのですが、温かいぜんざいをいただきました。夏季にはかき氷が販売されるのですが、それが「氷ぜんざい」と呼ばれていて、抹茶シロップがかかったかき氷の下にはたっぷりのあんこが敷き詰められているそうです。

こっちも捨てがたかった…!

広場は川辺の風が吹き抜ける空間となっていて、ここに「山笠」が飾られています。(屋根はあり)

ここに飾られる山笠は “走る飾り山笠” と呼ばれる、サイズも装飾も大きなもの。地元の方以外は山笠を間近に見る機会はそうないので、それだけでもけっこう圧倒されます。

これをヒトが担ぐなんて信じられナイ
これをヒトが担ぐなんて信じられナイ

このほか、山笠の儀式の時などに着用する法被の柄がタイルに記され埋め込まれていたり。(法被の柄は町ごとに異なる)

博多祇園山笠の時期が近づくと博多一帯で見られる(展示される)山笠ですが、時期を過ぎるとみられる場所は限られてくるので、通年展示される川端ぜんざい広場でこの地ならではの文化に触れるのもいいですね。

川端ぜんざい広場

住所:福岡県福岡市博多区上川端町10-256
営業日:金・土・日曜・祝日・商店街のイベント時のみ
営業時間:11時~18時

関連:Jiyuzine.com

時遊zine編集部(福岡市)

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