クイズ! 世界でいちばん高い絵画はどれだ!? 高額取引絵画ランキング
皆さんは、世界でいちばん高い絵がどんなものかを考えたことはありますか?
そこで今日は皆さんにクイズです!
この中でいちばん高い値段がついた絵画はどれでしょう?
ということで、本日の記事では、過去にオークションや個人間の取り引きで高い値段がついた美術品を、ランキング形式で見ていきます。
なお、美術館に所蔵されている絵画は市場に出回らないため値段を付けられることもありません。そのため、正確な値段は分からないのです。さらに、個人間の取引は公表されていないものもあります。
そのため、今回のランキングはあくまでも「値段がつき、公表された」絵画に限らせていただきますので、ご了承ください。また、日本円は当時のレートで筆者が計算したものとなります。
それでは早速見ていきましょう!
高額取引された絵画ランキング
5位 ジャクソン・ポロック《Number 17A》
2億ドル(約220億円)
2015年に約2億ドルの値がつきました。購入者はケネス・グリフィンというアメリカの実業家・投資家です。
ポロックは、20世紀アメリカの画家で、具体的なモチーフを描かない抽象主義を先導しました。絵の具を垂らしたり筆で飛び散らしたりしたような作品が有名です。
4位 ポール・ゴーギャン《いつ結婚するの?》
2億1000万ドル(約230億円)
2014年に約2億1000万ドルでカタール王室が購入しました。
これは、タヒチに魅了されていた19世紀フランスの画家ゴーギャンが、タヒチの伝統的な衣装を着た女性を描いた作品です。タヒチ語で《NAFEA Faa ipoipo (ナフェア・ファア・イポイポ)》=「あなたはいつ結婚するの」というタイトルが付けられています。
3位 ポール・セザンヌ《カード遊びをする人々》
2億5000万ドル(約168億円)
こちらも2011年に約2億5000万ドルでカタール王室が購入したものです。
19世紀フランスで活動したセザンヌは、伝統にとらわれない独自の技法を追求したことから「近代絵画の父」とも呼ばれています。そんなセザンヌは、ぜんぶで5枚の《カード遊びをする人々》を描いており、これはそのうちの1枚です。
2位 ウィレム・デ・クーニング《インターチェンジ》
3億ドル(約330億円)
5位の絵画を購入したケネス・グリフィン が2015年に約3億ドルで購入しました。
デ・クーニングもポロックと同じく20世紀アメリカで活動したオランダ出身の抽象主義の画家です。
ケネス・グリフィンは2015年に絵の購入費用として少なくとも5億ドル以上は使っているということですね……。ちなみに、どちらの絵画も売り手はデヴィッド・ゲフィンというアメリカの音楽プロデューサーです。
1位 レオナルド・ダ・ヴィンチ《サルバトール・ムンディ》
4億5000万ドル(約510億円)
はえある第1位は、あの有名なダ・ヴィンチが描いたイエス・キリストの肖像画です!
有名なオークションにかけられたこの絵画は、2017年に約4億5000万ドルでアブダビ文化観光局が購入しました。
なんとこの絵、1958年には偽物として45ポンド(現代の価値にすると20万円しないくらい)で落札されたこともあるんです。その後、50年ほど経ってから実は本物だったということが発覚したそうですよ。
残念ながら、2017年に落札されて以降、公の場で展示されたことは一度もありません。
ちなみに、「サルバトール・ムンディ(Salvator mundi)」はラテン語で「世界の救世主」という意味です。
番外編 その1
あの有名な《モナ・リザ》は、1962年に保険への加入を検討した際、およそ1億ドルの価値があると査定されました。これは、現在の価値に換算すると5億ドルをゆうに超えると言われています。とんでもない価格ですね!
実際には保険に加入しなかったので、今回は番外編として取り上げてみました。
番外編 その2
クイズに登場したひまわりの絵は、フランスで活動したオランダ出身の画家フィンセント・ファン・ゴッホが1888年に描いた《ひまわり》という作品です。これは、1987年に安田火災海上保険(現・損保ジャパン日本興亜)が約53億円で購入しました。当時の絵画オークションでの落札額としては過去最高だったそうですよ。
現在は、新宿にあるSOMPO美術館でいつでも見ることができます。
いかがでしたか?
知っている絵画はありましたでしょうか。
私たちが普段なら目にすることもないような金額で美術品が取り引きされていると思うとびっくりしてしまいますよね。
そんな高額な絵画が美術館に行けば見られると思うと、1000円を超える入館料も不思議と安く思えてきます。
それでは、また次回の記事をお楽しみに!