知っておきたい! 印象派の画家たち5選
「印象派ってよく聞くけど、どんな画家がいるのか知らない…」
そんな方へ向けて、今回の記事では19世紀後半のフランスで活躍した印象派の画家5人をご紹介します! 印象派については過去の記事もぜひご覧ください。
知っておきたい! 印象派の画家たち5選
クロード・モネ
1840年、フランス・パリ出身
モネは、印象派という呼び名が生まれるきっかけとなった作品《印象・日の出》を制作した画家です。
晩年を過ごしたフランス北西部の村ジヴェルニーの邸宅にあった睡蓮の池を描いた《睡蓮》シリーズは日本でも人気の作品で、実際に見たことがある方も多いのではないでしょうか?
また、彼は趣味で浮世絵を収集しており、着物を着た女性を描いた《ラ・ジャポネーズ》という作品にも見られるように、日本の文化に強く興味を示していたようです。
ピエール=オーギュスト・ルノワール
1841年、フランス・リモージュ出身
印象派の画家たちの多くが裕福な家庭出身であったのに対して、ルノワールは労働者階級の家庭で生まれ育ったため、早くから磁器の絵付けやカフェの壁面装飾など、職人としての仕事を開始しました。
印象派として活動する一方で、サロン・ド・パリに幾度も入選していることでも知られています。
《イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)》や《ピアノを弾く少女たち》のように、愛らしい少女や女性の姿を描いた作品が人気です。
エドガー・ドガ
1834年、フランス・パリ出身
バレエを主題にした作品が有名なドガは、パリ・オペラ座の座席を年単位で購入できる会員となっており、その特典として楽屋や稽古場に出入りすることで、踊り子たちのリアルな姿を描きました。
現在では華やかで優雅なイメージの強いバレエですが、当時のフランスでは、貧しい家庭出身の子女がパトロンを探すために舞台に立っていたと言われています。
有名な作品《エトワール》も一見、美しいバレリーナが可憐に踊る姿を描いた作品ですが、よく見ると背後にパトロンと思われる男性の姿が描き込まれています。
カミーユ・ピサロ
1830年、デンマーク領・セント・トーマス島出身
ピサロは、見たものをそのまま描く「写実主義」の影響を強く受けています。他の画家がパリ市民の都市生活や近郊都市での行楽を題材に選ぶ中、ピサロは自然風景や農民たちの姿を柔らかい雰囲気で表現しました。
《2人の若い農婦》や《白い霜》など、どの作品も季節の移ろいと自然の美しさが感じられます。
ベルト・モリゾ
1841年、フランス・ブールジュ出身
当時はまだ男性中心だった画壇ですが、印象派はメアリー・カサットやマリー・ブラックモンなど、後世に名を残す女流画家を輩出しました。モリゾもその1人です。
代表作《ゆりかご》のように、母子の温かい絆を感じさせる微笑ましい作品や、《化粧をする女性》のように、裕福な女性の日常を題材にした作品を、柔らかな色彩で描きました。
印象派の作品、どこで見られる?
日本でも人気の高い印象派。実は国内で楽しむことはできるんです!
ポーラ美術館 | 神奈川県・箱根
ポーラ美術館は、先ほどご紹介したモネの睡蓮シリーズ《睡蓮の池》や、セザンヌの風景画、ルノワールが描いた少女像などを所蔵しています。
自然に囲まれた美術館で、アートを楽しむことが出来ますよ。
アーティゾン美術館 | 東京・京橋
アーティゾン美術館では、モリゾやカサット、エヴァ・ゴンザレスといった印象派の女流画家の作品を見ることが出来ます。
国内では、他にも多くの美術館が印象派の作品をコレクションしています。
この記事を読んで興味が湧いた方は是非、足を運んでみてくださいね!