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タイガー・ウッズが長男とPNCチャンピオンシップ出場を発表!再び戦う姿が見られる!

舩越園子ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

12月8日(米国時間)、タイガー・ウッズが12歳の長男チャーリーくんとともに、「親子大会」PNCチャンピオンシップに出場することを自身のツイッター・アカウントで発表した。

「とても長く、チャレンジングな年が続いているけど、息子のチャーリーとPNCチャンピオンシップで戦うことにとても興奮している。父親として戦うことは何よりうれしく、最高に誇らしい」

今年2月に交通事故を起こし、右足に重傷を負って、再起が案じられていたタイガー・ウッズ。そのウッズが再びファンの前でプレーする。その姿を目にすることができる。それは、世界中のファンが歓喜する待望の発表だった。

PNCチャンピオンシップは、かつては「ファザー&サン・チャレンジ」と呼ばれた親子大会だ。今年は来週18日と19日の2日間、フロリダ州オーランドのリッツカールトン・グランデ・レイクスで開催され、メジャー優勝者の親子36ホール・マッチをチームで競い合う。

出場枠は20組限定だが、11月21日にウッズが「前進している」という一言を添えた1スイング、わずか3秒間のスイング動画をツイッターで公開するやいなや、「大会側は出場枠の残り1枠をウッズ父子のためにリザーブしている」ことを米メディアがスクープ記事として報じた。

昨年大会では、ウッズは当時11歳のチャーリーくんとともに出場し、7位になった。風を読んだり、ボールの行方を見つめたりする仕草も、スイングも、あまりにもそっくりなウッズ父子のプレーぶりは、順位はさておき、眺めているだけで楽しいものだった。

その後、チャーリーくんは、それまで以上にゴルフの練習に励むようになり、ウッズも熱心に指導していた。

しかし、ウッズが今年2月の交通事故で瀕死の重傷を負ったことで、今年の大会出場は難しいだろうというのが大方の見方だった。

だが、その様子が大きく変わったのが、前述のスイング動画の公開からだった。

ウッズが大会ホストを務めるヒーロー・ワールドチャレンジでは、事故後初めての会見が開かれ、ウッズは現在の胸の内を赤裸々に語った。

「フルタイムでツアーに出ることは、決してない。でも数試合を選んで出て、戦うことはできる。不運な現実だが、それが僕の現実。僕はそれを理解し、受け入れる」

どの試合を選び、いつから復帰するかは明言しなかった。「世界のベストプレーヤーたちを相手に戦えるまでには、今の僕は、まだまだ、ほど遠い」

そう言いながらも、ウッズは「お楽しみ的な試合ならプレーできる」と付け加えていた。

ツアーの公式競技ではなく、乗用カートでのプレーも許される親子大会のPNCチャンピオンシップは、ウッズが言った「お楽しみ的な試合」にピッタリ当てはまる。

会見の翌日からは、ウッズは練習場で3番ウッドをフルスイングで打ち、金曜日にはウエッジ、土曜日にはドライバーを打ち、「飛ばないけど、ドライバーも打てる。ゴルフバッグの中のどのクラブでも打てる」と着実な前進を実感。日曜日にはサンデー・レッドシャツ姿で球を打ち、その様子は、試合出場に向けた調整を行なっているかのようだった。

だからこそ、「ウッズはPNCチャンピオンシップに出るのでは?」という希望的観測が広がっていた。

ウッズは、試合出場ということ以上に、父親としてチャーリーくんと戦えることが「何よりうれしく、誇らしい」とツイッターで明かした。

選手たちの間でも、喜びの声が上がっている。

ブライソン。デシャンボーはすぐさまツイッターで「素晴らしい!カムバック、歓迎!」と発信。バッバ・ワトソンは「タイガーの家族みんなと僕の家族みんなで現地で会って、ハグして、お祝いするのが待ちきれない」。

いよいよ、世界中のファンの前で、ウッズ が待ちに待った復活を見せる。

ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授

東京都出身。早稲田大学政経学部卒業。百貨店、広告代理店勤務を経て1989年に独立。1993年渡米後、25年間、在米ゴルフジャーナリストとして米ツアー選手と直に接しながら米国ゴルフの魅力を発信。選手のヒューマンな一面を独特の表現で綴る“舩越節”には根強いファンが多い。2019年からは日本が拠点。ゴルフジャーナリストとして多数の連載を持ち、執筆を続ける一方で、テレビ、ラジオ、講演、武蔵丘短期大学客員教授など活動範囲を広げている。ラジオ番組「舩越園子のゴルフコラム」四国放送、栃木放送、新潟放送、ラジオ福島、熊本放送でネット中。GTPA(日本ゴルフトーナメント振興協会)理事。著書訳書多数。

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