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こんなに晴れているのに天気下り坂…秋の空と同じくらい変わりやすいのは女心?男心??気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
14日6時の実況天気図(気象庁HPより)。高気圧の中心は次第に東の海上へ離れる。

14日は北海道~近畿・中国にかけて秋晴れが続くものの、関東~東北沿岸ではにわか雨が予想されているほか、九州はところどころで雨、そして夜になると低気圧が発生して、中国・四国も雨が降りだすでしょう。

このさき2~3日ごとに低気圧が通過し周期的に天気が変化するようになるため、秋晴れが長続きせず、「女心と秋の空」と言えそうな状況ですが、この言葉、もとは「男心」だったかも!?

このさきの天気・気温の見通しも含め、気象予報士が解説します。

各地で秋晴れに見えるけど…

14日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
14日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

14日は広い範囲で見ると秋晴れが続きますが、海からの湿った空気が入りやすい東北大平洋側~関東沿岸、そして次第に離れている高気圧後面で湿った風が入りやすい九州では一部で雨が降りそうです。

今朝は北日本を中心に今シーズン一番の冷え込みになっていて、北海道の陸別(りくべつ)と標茶(しべちゃ)では全国で今季最低となるマイナス2.6度を観測していますが、日中の気温は平年を上回って汗ばむ陽気に。一日の気温差がかなり大きくなりそうです。

秋の空と…女心?男心??

秋の天気が数日おきに晴れ、雨、晴れ…と入れ替わり、せっかくの秋晴れが長続きせず変わりやすいことを「女心と秋の空」と表現されるのを聞いたことがある方は多いでしょうか。
この慣用句、諸説あってもとは「男心」だったとも言われています。

つまり、もともとは変わりやすい男性の心情に女性が振り回される、という構図だったのが、逆になったということ。
だいたい大正時代くらいに逆になったという説があり、ちょうど女性の社会進出が盛んになった時期に、女性が男性を振り回すイメージが定着したのかもしれません。

次の週末は荒れた天気のち雪?

週間予報(気象庁HPを元に作成)。
週間予報(気象庁HPを元に作成)。

15日(火)は低気圧が日本海を進み、夜には前線を伴うため、九州北部~山陰を中心に雨で、夜は北海道でも降り出すでしょう。
低気圧に向かって吹きこむ南風によって気温が上がり、曇りや雨でも30度近くまで上がって蒸し暑くなりそうです。

この低気圧の雨が16日(水)にかけて降ったあと、19日(土)には別の低気圧が発達しながら通過し再び雨に。雨と風が強まるおそれがあります。
そして低気圧通過後は寒気が入り、20日(日)北海道は平地で初雪の可能性も。いよいよ季節が進みそうです。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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