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新たな熱帯低気圧が発生、今後の動向に注意

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
熱帯低気圧の雲(15日11時ウェザーマップ)

新たな熱帯低気圧が発生

実況天気図(ウェザーマップ)
実況天気図(ウェザーマップ)

フィリピンの東海上にある雲域が急速に発達して、渦を巻き始めており、きょう午前9時に熱帯低気圧が発生しました。

昨日から発表されている気象庁の予想天気図では、特に発生が見込まれていませんでしたから、予想以上に雲域が発達してきている状況です。

今のところ、発生した熱帯低気圧は北西方向へ、つまり沖縄方面へ進むような感じでゆっくりと動いています。

まだ発生したばかりで、今後の情報は気象庁から出されていませんが、週末にかけての動向が気になるところです。

急速に積乱雲が増加

高分解能雲情報(ウェザーマップ)
高分解能雲情報(ウェザーマップ)

上空の雲の種類が分かる高分解能雲情報でみてみると、きょう午前0時と午前10時では赤丸の中の雲域で、背の高い活発な積乱雲を示す赤色のCbが増加しているのがわかります。(Clear雲なし、Ci上層雲、Cm中層雲、Cu積雲、Sc層積雲、St層雲)

また熱帯低気圧周辺の海水温は29℃以上とかなり高く、今後さらに発達してもおかしくありません。

この熱帯低気圧の動向によっては、沖縄を中心に、週末の天気に影響してくる可能性がありますので、念のため、今後の動向に注意が必要です。

あさって木曜日には沖縄南方へ

予想天気図(気象庁資料に加筆)
予想天気図(気象庁資料に加筆)

気象庁が発表した予想天気図では、今後はあまり発達することなく、今と同じくらいの勢力で、あさって木曜日には沖縄の南方海上(フィリピンの東海上)へ進む予想です。

このままあまり発達せずに消滅してもらうといいのですが…。

*予想天気図を追記しました(16時10分)

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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