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博物館を持たない西武鉄道が「西武・鉄道博覧会」開催。蔵出し資料は必見! 8月16日~8月19日

杉山淳一鉄道ライター
「西武・鉄道博覧会」広い会場に車両モックアップがズラリ(筆者撮影)

(初掲載時、8月19日分は完売と書きましたが間違いです。ごめんなさい。買えるよ!!)

西武鉄道は2024年8月16日から同年8月19日まで、「西武・鉄道博覧会 ~猛暑に負けるな 鉄分補給でGO!GO!~」を開催中です。さっそく初日にいってきました。

場所は西武所沢駅東口、ロータリーの向かい側にある「くすのきホール」です。完全予約制でチケットは「EMotオンラインチケット」で購入済み。入場料はおとな500円、小学生250円です。

1階でチケットを確認してもらったら、エレベーターで8階へ。大ホールに入ると、西武鉄道の懐かしい電車たちの「顔」がズラリ。1/2スケールのモックアップです。西武遊園地駅(現・多摩湖駅)のフォトスポット用に作られたそうです。もちろんここでも記念撮影OKです。ステージの裏に階段があり、お子さまが運転席に立ち、パパやママに撮影してもらっていました。裏側には運転台もあります。

ベニヤ板と角材で手作りしたそうです(筆者撮影)
ベニヤ板と角材で手作りしたそうです(筆者撮影)

本物そっくりです!初代レッドアローが人気(筆者撮影)
本物そっくりです!初代レッドアローが人気(筆者撮影)

最新作は新2000系で11台目。ところがここには10台しかありません。実は、最初に作った新101系は近江鉄道にあるそうです。

おとなの西武鉄道ファンにはこちら。方向幕が採用される前に、電車の先頭に取り付けられた「行先板」です。沿線育ちの人にとって懐かしい駅名や種別が並びます。これを見て青春時代を思い出すに違いない?

懐かしの行先板コーナー(筆者撮影)
懐かしの行先板コーナー(筆者撮影)

西武鉄道の象徴というべき101系電車とE851形電気機関車のコーナーは、活躍時の写真のほか、図面も展示されていました。初代レッドアローの行先表示版、車番プレートも懐かしい。

E851形は貨物輸送時代の主役でした(筆者撮影)
E851形は貨物輸送時代の主役でした(筆者撮影)

こちらは初代レッドアローコーナー(筆者撮影)
こちらは初代レッドアローコーナー(筆者撮影)

会場の奥に動画鑑賞コーナーがあります(筆者撮影)
会場の奥に動画鑑賞コーナーがあります(筆者撮影)

会場の奥に大きなスクリーンがあり、前面展望ビデオを流していました。実際に見るより大きい映像で迫力がありました。

手のひらサイズのモジュールレイアウト(筆者撮影)
手のひらサイズのモジュールレイアウト(筆者撮影)

入口にあるジオラマは、なんと手のひらサイズで作ったモジュールをつないでいました。小さな空間をどう見せるか。アイデアの宝庫です。このモジュールのキットは物販コーナーで購入できます。

私にとって、もっとも興味深い展示は、池袋線のダイヤの変遷コーナーでした。急行電車の速度が上がって、列車の線の傾きが急角度になる。スピードアップの変遷がよくわかりました。残念ながら写真撮影不可でした。ぜひ会場でご覧ください。……といっても、EMotオンラインチケットによると、8月17日午前0時06分現在、8月19日(月)は完売となってしまいました。8月18日(日)は空きがあります。ごめんなさい。これは私の操作ミスでした。8月19日(月)も購入可能です。当日15時30分まで購入できます。

関係者によると、ダイヤは保存倉庫で見つけたとのこと。あれ、似たような話を、昨年(2023年)8月に西武池袋本店で開催された「池袋・豊島・西武沿線 レトロ百貨展」でも聞いたような……。もしかして、西武鉄道の倉庫には、まだまだ懐かしい資料が眠っているのかもしれません。来年も何らかの形で、また開催してほしいと思いました。

※2024年8月17日 11時22分 8月19日(月)分の販売について修正しました。

※2024年8月19日 18時31分 文字修正、及び会期終了のためタイトル変更

鉄道ライター

東京都生まれ。信州大学経済学部卒。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。出版社でパソコン雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当したのち、1996年にフリーライターとなる。IT、PCゲーム、Eスポーツ、フリーウェア、ゲームアプリなどの分野を渡り歩き、現在は鉄道分野を主に執筆。鉄道趣味歴半世紀超。2021年4月、日本の旅客鉄道路線完乗を達成。基本的に、列車に乗ってぼーっとしているオッサンでございます。

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