西岡剛スキッパーが会見。笑顔で「監督じゃなくスキッパーと呼んで」=九州アジアL・北九州フェニックス
プロ野球独立リーグ「ヤマエ久野 九州アジアリーグ」に来季から参入する福岡北九州フェニックスの初代監督に就任した西岡剛選手兼任監督(37歳)が6日、福岡県北九州市内のホテルで就任会見を行った。
西岡監督は所信表明となる第一声では「僕自身、初めての挑戦。今までずっと選手だった。来年からは監督兼選手として、新たなステージで自分自身を高めたい。若い選手たちをどう伸ばしていくか、組織としてどのようにチーム作りをしていくか。ワクワクして楽しみにしている」と語った。
日本では馴染みないが、米球界では一般的
また、会見の途中では「監督じゃなく、スキッパーと呼んでください」と笑顔で異例のお願いをした。
「僕はスキッパーで行きます。選手にも全員そう呼ばせるんで。監督はやめてください。荷が重たい(笑)」
スキッパーとは小型船の船長、艇長もしくはヨットなどの舵取り役を指す言葉。日本球界では馴染みがないが、MLBでは比較的一般的な呼称となっている。
「選手やコーチたちは西岡剛という船に乗っていただいたので、それを現場として舵を切っていきたいなと思います。それ以外の運営はスーパースターの河西社長と竹森代表の2人がいますから、僕はあくまでも現場に集中していきます。グラウンド内では僕がスキッパーとして舵を切って、若い選手たちが1人でも多く、いい方向に進めるようにしたい。僕もこう見えて、色々な経験をしています。良いことも悪いことも経験豊富な人間だと思う。まだ37歳の未熟者ですが、それなりに引き出しを持っている自信はあります」
堀江貴文氏もオンラインで緊急参加
また、会見の途中には球団創立者のホリエモンこと堀江貴文氏が、オンラインでサプライズ登場。堀江氏は「監督、就任ありがとうございます。すごく期待をしております」とメッセージを送り、「新しい野球のムーブメントをこの九州から、北九州フェニックスを中心に巻き起こせるのでは。西岡監督が選手兼任ということで、話題を振り撒き、大きな歴史のうねりを作っていただけるのではと思っております」と展望を口にした。
そして西岡監督・・・もとい西岡スキッパーは、理想の監督像として「1人目が4歳から野球を始めて、高校に入るまで野球を指導していただいた父。2人目は大阪桐蔭高校の西谷監督。そして、3人目は、プロになってボビー・バレンタイン監督と巡り会えたことが大きかった」と3人の名前を挙げた。「厳しさの父、情熱の西谷監督、エンジョイする大切さを教えてくれたバレンタイン監督。その全てをミックスしたうえで新しいチームを作って行きたい」と意気込みを語った。
【プロフィール】
西岡剛(にしおか・つよし)
1984年7月27日生まれ、37歳。奈良県出身。身長182cm、体重82kg。右投両打。大阪桐蔭高校から02年ドラフト1位で千葉ロッテマリーンズに入団。11年から2シーズンは米大リーグのミネソタ・ツインズに在籍。13年から18年まで阪神タイガースでプレーし、19年から今季まではルートインBCリーグの栃木ゴールデンブレーブスに所属した。
NPBでは通算1125試合に出場、4140打数1191安打、打率.288、61本塁打、383打点、196盗塁をマーク。首位打者1回、盗塁王2回、最多安打1回のタイトル歴のほかベストナイン4回、ゴールデングラブ賞3回も受賞している。侍ジャパンでも06年第1回WBCの優勝メンバーで、08年の北京五輪にも出場している。